福岡天神内視鏡クリニックブログ

「内視鏡検査の間隔」-上部消化管内視鏡検査編

みなさんこんにちは。

萱嶋です。

 

10月になりました。

暦の上では秋ですが、暑い日々が続いています。

今年は冬が来そうな気配がありません。

 

今回は、「内視鏡検査の間隔」についてです。

今日、内視鏡検査をしたけれど、次いつすればいいの?

と、お思いの方は多いと思います。

 

 

内視鏡検査を行った時点で、

「次いつ検査をすればよいのか。」

ある程度目安がつきます。

 

日本消化器内視鏡学会のHPには、

 

➀ピロリ菌感染、萎縮性胃炎や腸上皮化生の所見があった場合

2〜3年間隔で内視鏡検査を受けるのがよい。

 

②ピロリ菌がいままでに感染していない胃の場合

胃がんになる危険性は低いため、定期的な内視鏡検査はあまり勧められない。

 

③早期胃がんの内視鏡治療をうけた方

少なくとも年に一度の胃内視鏡検査が勧められる。

 

と記載されています。

 

以下私見を述べさせていただきます。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は1年毎に検査をするのがお勧めです。

 

➀「バリウム検査と上部消化管内視鏡検査を交互にするのはどうですか。」

と聞かれることがありますが、

早期胃がんなどの微細な病変の発見には上部消化管内視鏡検査が優れますので、

1年毎に上部消化管内視鏡検査を行うことが勧められます。

 

②ピロリ菌除菌した方は

除菌しても、ピロリ菌にいままで感染していない人より胃がんのリスクが高いですから、

1年毎に上部消化管内視鏡検査を行うことが勧められます。

 

③ピロリ菌にいままで感染していない方は、

胃がんのリスクは低いです。

しかし、食道や食道胃接合部にがんができることがあります。

ピロリ菌にいままで感染していない方は、2年に1回の検査でよいと思っていましたが、

ピロリ菌にいままで感染していない方が毎年上部消化管内視鏡検査をされていて、ある年に食道胃接合部がんが見つかりました。

その経験を踏まえ、

どの様な方でも「上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は1年毎に検査をした方が良い」と思っています。

早期にがんを発見することが、その後の健康にとても大切です。

 

繰り返しますが、

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)は1年毎に検査をするのがお勧めです。

定期的な検査を心がけてください。

癌にならない腸活 実践メルマガ講座 乳酸菌バナー 内視鏡チャンネルバナー

秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。