福岡天神内視鏡クリニックブログ

ウォーキングや筋トレはどれくらいすれば良い?

おはようございます。医師の秋山です。

 

さて、今回は「運動」について解説したいと思います。

健康のためにウォーキングや筋トレなどの「運動」をされている方も多いのではないかと思います。

でも、どれくらいの強度で、どれくらいの頻度で行えば良いんでしょうね?

 

まず、ウォーキングや筋トレすると、体内から以下のようなホルモンが分泌されます。

①成長ホルモン→骨や筋肉の維持。アンチエイジング効果。

②テストステロン→骨や筋肉の維持。やる気向上。

③セロトニン→幸せホルモン。心を落ち着かせる。ほとんどが腸から分泌

④ドーパミン、エンドルフィン:多幸感、気持ちの高揚。いわゆる「ランナーズハイ」はこれ。

⑤マイオカイン(SPARCなど):筋肉から分泌されるホルモン。30種類以上あると言われており、その中の1つであるSPARC(スパーク)というホルモンは、大腸がんや糖尿病を防ぐことが分かっている。

(Exercise-induced SPARC prevents tumorigenesis of colon cancer;Aoi W et al.( 2012) Gut 62: 882-889)

 

いかがですか?運動するとこのようなホルモンが出るので、健康を保つために運動は非常に良いということがわかりますよね。

 

ちなみにこれらのホルモンですが、運動量に比例してホルモンもバンバン出るわけではなく、ある一定の量に達するとそれ以上は出ることはありません。

 

前置きが長くなりましたが、それではどれくらいの強度で運動すると良いのでしょうか?

それは、運動をする目的によって強度は変わってきます。

A.筋肉をつけたい!

→ある程度の強度が必要です。

これは、私がライザップで「筋力アッププログラム」を経験しているので間違いないです。

高重量負荷(1回持ち上げる限界重量の80%の重量の負荷)で筋トレを行い、限界を超える回数まで頑張ると筋肉がついてきます。

感覚としては、30分程度、週3回の筋トレを行っていると、1ヶ月くらいで筋肉がついてくる感じです。

B.普段の生活に対する不安感やストレスを取り除きたい!

→こんな時は、1日30分程度のウォーキングやジョギングなどの有酸素運動でOKです。週3回程度行えば十分ですね。

C.運動して健康になりたい!

→これが一番多いのではないかと思います。一番手っ取り早いのがウォーキングです。

厚生労働省の「国民健康・栄養調査(令和元年)」の結果では、日本人の1日あたりの平均歩数は成人男性が「6,793歩」、成人女性が「5,832歩」となっています。

厚生労働省の健康づくりのための身体活動指針「アクティブガイド」では、成人の方は1日8000歩歩くことを目標としています。

これは私も賛同します。1日1万歩まではいかなくても、1日8,000歩程度は歩くと健康が保てると思います。

 

ちなみに、大腸がんや糖尿病などを予防してくれるSPARCというホルモンですが、主に下半身の筋肉から沢山分泌されますので、ウォーキングで筋肉からSPARCがバンバン分泌されます。

 

いかがでしょうか。

ご自身の健康のために、「運動」を取り入れてみましょう。

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。