福岡天神内視鏡クリニックブログ

うんちは浮いたほうが良い?沈んだほうが良い?

おはようございます。医師の秋山です。

 

「うんちは浮いたほうが良いんですか?それとも沈んだほうが良いんですか?」

このような質問を患者さんから聞くことがあります。

日常で遭遇する素朴な疑問だと思いますが、着眼点が素晴らしいです。科学者としての資質を備えられているのでないかと思います。

 

さて、答えですが、これはなかなか難しいです。

私ならこう答えます。

「うんちが浮いても沈んでも、健康な時もあればそうでない時もありますよ。」

 

それでは、うんちがなぜ浮くのか?なぜ沈むのか?について解説します。

まず、うんちは以下のように構成されています

水分が70%

食べカスが10%

剥がれた腸粘膜が10%

腸内細菌が10%

です。

意外なことにうんちはそのほとんどが水分で構成されておりますので、この水分の量により、うんちが浮くか沈むかが決まってきます。

 

うんちが浮く場合

①食物繊維が沢山含まれ、空気を含むために浮く。腸内環境が良いケース。

②悪玉菌が産生するメタンガスや水素ガスが増えて浮く。腸内環境が悪いケース。

③タンパク質や脂肪が消化吸収されずに含まれて浮く。腸内環境が悪いケース。

 

うんちが沈む場合

①上記のイラストのような完璧な構成のうんちであれば沈む。腸内環境が良いケース。

②うんちの水分が減ってカチカチなうんちになれば沈む。腸内環境が悪いケース。

 

こんな感じです。

つまり、うんちが浮く場合も沈む場合も、腸内環境が良い時もあれば悪い時もあるということです。

一般的に、健康な人のうんちのうち、85%が沈み、15%が浮くと言われておりますので、うんちの浮き沈みでは判断ができないですね。

うんちの浮き沈みだけでなく、硬さ、色、匂いなどで総合的に判断するようにしましょう。

 

以上、うんちの話でした。

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

 

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。