福岡天神内視鏡クリニックブログ

「内視鏡検査の間隔」-全大腸内視鏡検査編

みなさんこんにちは。

萱嶋です。

 

最近は朝夕と少し肌寒い日が増えてきました。

少しずつ秋の気配が高まってきています。

1日のなか、もしくは日によって寒暖差が激しいですので、体調管理に注意してください。

 

前回、上部消化管内視鏡検査については、お話ししました。

今回は、「内視鏡検査の間隔」-全大腸内視鏡検査についてです。

 

 

日本消化器内視鏡学会のHPには、

初回の大腸内視鏡内視鏡検査で

 

➀「異常なし」といわれている場合

→5年後の大腸内視鏡検査

 

②2個以内の小さなポリープ(腺腫)がある

→3-5年後の大腸内視鏡検査

 

③3-9個の小さなポリープ(腺腫)がある

→3年後の大腸内視鏡検査

 

④10mm以上のポリープ(腺腫)

10個以上のポリープ(腺腫)

異型度の高い腺腫

早期大腸がん

→1年後の大腸内視鏡検査

と記載されています。

 

以下、私見を述べます。

まず、全大腸内視鏡検査を初めて行う時期ですが

40歳からをお勧めします。

遺伝性の大腸がんが疑われる場合は、より早い時期の検査が必要です。

 

そして、「全大腸内視鏡検査の間隔」ですが

 

➀大腸ポリープ(腺腫)があった

→1-2年後の大腸内視鏡検査

 

②早期大腸がんや高度異型腺腫があった

→1年後の大腸内視鏡検査

 

③異常なかった

→2-3年後の大腸内視鏡検査

 

④潰瘍性大腸炎と診断されている

→1年毎の大腸内視鏡検査

 

をお勧めしています。

全体的に内視鏡学会で推奨されているものより短い検査間隔を提案しました。

大腸は、表面積が広い臓器です。

ポリープの有無をくまなく観察したとしても、どうしても発見しにくい病変があります。

検査間隔を短くしておけば、前回わかりにくかった病変を急激に大きくなる前に発見、治療できる可能性があります。

また、大腸がんは腺腫から時間を経てがんに置き換わることが多いので、

検査間隔を短くすることで、がんも予防できると考えられます。

 

全大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の検査間隔について述べました。

定期的な検査を心がけてください。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。