みなさんこんにちは。
萱嶋です。
2024年が始まりました。
様々な出来事が起こっています。
我々の生き方が問われる年になりそうです。
できることを全力でやりたいと思います。
みなさんは、大腸内視鏡検査を行ったことがありますか。
大腸内視鏡検査の前には、大腸の中をきれいにするため、腸管洗浄液を飲みます。
実は、腸管洗浄液には、様々な種類があります。
今回は、どの様な腸管洗浄液があるのか紹介していきます。
紹介する腸管洗浄液
➀モビプレップ
②ニフレック
③マグコロールP
④ピコプレップ
⑤サルプレップ
⑥ビジクリア
➀モビプレップ(PEG製剤:EAファーマ)
数ある腸管洗浄剤のなかで最も使用頻度が高い下剤です。腸内洗浄に必要な時間が少ないのが利点です。体内の水分を利用して腸内容積を増大させるため、ニフレックより服用量が少なくて済みます。ただし、体内の水分を利用することで脱水が起こりやすくなるので、モビプレップの服用量の半分の水分を摂取することが必要です(モビプレップ1.5L+水分750ml)。
味は、美味しいとは言えませんが、私は難なく飲むことができました(当院では採用しておりません)。
②ニフレック(PEG製剤:EAファーマ)、ムーベン、オーペグ
モビプレップが登場するまで市場占有率が最も高かった腸管洗浄剤です。等張液のニフレック(オーペグとムーベンを含む)は、高張液のモビプレップのように体内の水分は利用せずに、大量の服用量(2L)で腸内を洗い流すイメージです(服用した洗浄液は、体内で吸収されずそのまま便として排出されます)。
体内の水分を使用しないため脱水のリスクは軽減されます。
2L服用しなければいけないので、服用量に対する苦痛があります。
③マグコロールP(クエン酸マグネシウム製剤:堀井薬品工業)
主成分であるクエン酸マグネシウムの酸味がスポーツドリンクに似ているため、現在の主流となっているモビプレップ、ニフレックに比べて飲みやすいのが最大のメリットです。
マグコロールPの服用方法は、製剤のパックに水を入れて1800mlにしてから、コップに移し1杯(約200ml)あたり約10分のペースで約90分かけて全部を飲み切ります。
ただし腸管を洗い流す力という点ではモビプレップ、ニフレックに若干劣ります。
当院では、マグコロールPを主の腸管洗浄液として用いています。
1400ml~1500mlを服用していただくことが多いです。
便秘気味の方は、1週間程度前から便秘薬を併用していただいています。
次回は、④ピコプレップから紹介したいと思います。