福岡天神内視鏡クリニックブログ

亜鉛について

こんにちは、医師の中島です。

 

先週頃から急に寒くなってきました。

衣替えが追いついていない方も多いのではないでしょうか。

 

☆髪のパサつき、肌の乾燥は内側から

空気の乾燥により肌の乾燥や髪のパサつきが気になりはじめる季節です。保湿を入念にしていても乾燥しがちという場合は、亜鉛が不足しているかもしれません。皮膚や髪は新陳代謝のペースが早いため、亜鉛をたくさん消費します。特に髪の主成分であるケラチンというタンパク質を合成し、肌の細胞の潤いを保持するためには亜鉛が必要です。

☆亜鉛とは

亜鉛は新陳代謝に必要な200種類以上の酵素をつくる成分となるほか、タンパク質の合成や遺伝子情報を伝えるDNAの転写に関わっています。他にも骨や皮膚の発育を促し、免疫力を高める作用などがあります。

亜鉛の働き

  • 有害金属の排出を促す
  • 嗅覚、味覚を正常に保つ
  • 発育促進
  • 脱毛予防
  • 全身の新陳代謝の促進
  • キズの治りを早める
  • 生殖器官の発達、維持

☆免疫細胞を活性化させる亜鉛

免疫には生まれつき体内に備わっている自然免疫と、自然免疫が対処しきれない場合に働く獲得免疫の2種類があります。亜鉛は自然免疫力を維持させるとともに、獲得免疫細胞が体内の異物を認識するための情報伝達や抗体の産生を調節するなど、免疫細胞を活性化させます。

また、亜鉛は気道の繊毛運動を促進して肺に侵入しようとする病原体を排除し、病気を予防することができます。

以上のように、大切な働きを担っている亜鉛ですが、意外に不足しがちな主要ミネラルの一つです。

亜鉛が不足する理由として、①飲酒により亜鉛が消費されてしまう、②カフェインや加工レトルト食品の過剰摂取によって亜鉛の吸収が妨げられる、③肉や魚をあまり食べず、食事からの摂取が不足していることなどが挙げられます。また、亜鉛は汗や尿から排泄されるため、アスリート・スポーツ選手では不足しやすい栄養素です。

最後に、亜鉛を含むおすすめ食材をご紹介します。

生アーモンド

亜鉛の他にも、ビタミンE、オレイン酸を含み、食物繊維も豊富。血行を促進することで不調の改善やアンチエイジングにも繋がります。食物繊維が腸内環境の改善を助け、免疫力アップにも一役買います。

のり

のりには大豆に匹敵するタンパク質が含まれており、また、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、ヨウ素、ビタミンなども豊富です。より黒くてツヤのあるものを選びましょう。

牡蠣

牡蠣は亜鉛や鉄、銅を多く含み、貧血予防にも効果的。コレステロールの上昇を抑えるタウリンも含まれています。ビタミンC豊富な柑橘系と一緒に摂ると亜鉛の吸収率がアップします。

納豆

納豆1日1パックで亜鉛1日必要量の1~2割を摂取することができます。付属のタレは使わずにアマニ油と少量のしょうゆを使うことで、食品添加物の入らない栄養価の高い食材になります。

いかがでしたか?

肌や髪を守り、風邪やインフルエンザにかからないためにも、良質のタンパク質や、亜鉛の吸収率を高めるビタミンCとともに積極的に摂取しましょう。

 

週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。

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