おはようございます。
当院では事前に大腸ポリープの切除を希望されている患者さんであれば大腸カメラ検査時にポリープがあった場合、、その場でポリープ切除術まで施行しています。
ポリープ切除術まで施行した患者さんからは、「何が原因でポリープが出来るのか?」という質問をよく結果説明の際に聞かれます。
そこで今回は、大腸ポリープのリスク因子について簡単にお話します。
様々な研究によりポリープは主に遺伝子異常が原因で発生すると考えられていますが、この遺伝子異常を引き起こすリスクを高める因子としては、次の6つのものが報告されています。
大腸がんになるリスクを高める要因
①家族歴(血縁者に大腸がんになった人がいる)
②年齢(50歳以上)
③飲酒
④喫煙
⑤肉食傾向
⑥高カロリーな食事や肥満
これらのリスク因子が遺伝子異常を引き起こすと大腸にポリープが発症し、そのポリープが育っていくとやがて大腸がんに移行すると考えられています。
遺伝的に大腸ポリープが発生しやすい人(遺伝子異常を起こしやすい体質の人)が、上記6つのリスク因子となる食生活や生活習慣を継続すると、大腸ポリープが発生し、それが大きく育っていくと悪性化して大腸がんになる可能性があります。
初めから大腸がんとして発生する場合もありますが、大腸がんの多くは良性の大腸ポリープが悪性化した結果、発生すると考えられています。
もちろん、大腸がんになるリスクを高める要因を出来るだけ避けることは大切ですが、家族歴などの遺伝的な要因や加齢などは、避けることは出来ないだけでなく、大腸がんのリスク因子の中でも特に影響力が高い因子と考えられています。
このため、大腸がんで命を奪われるのを防ぐためには、少なくとも40歳までに一度は大腸カメラ検査を受けることが最も重要です。
特に、祖父母や両親・兄弟などの血縁者に大腸ポリープや大腸がんの診断を受けた者がいる場合は、35歳までに一度は大腸カメラ検査を受けることをオススメ致します。
検査時にポリープが見つかっても、ポリープの時点で切除してしまえば、将来の大腸がん発生のリスクを抑えることが可能です。
大腸がんは進行がんになるまでほとんど自覚症状はありません。
しかし、自覚症状が何も無い段階から定期的な大腸カメラ検査を行っていれば、早期発見・早期治療で根治が可能ながんの1つです。
定期検査を受けていれば、大腸がんで命を落とすことは防ぐことが可能です。
仕事などで色々と忙しいと思いますが、年に1回1日だけ、将来の自身の健康の為に時間を調節して検査を受けてみませんか?
是非、一度クリニックにご相談ください。