おはようございます。医師の秋山です。
WBCは最高に面白かったですね。ベストゲームは準決勝の日本対メキシコ戦でした。いまだにWBCロスです。やはり国の威信をかけたスポーツの真剣勝負はしびれます。
次はサッカーアジアカップが6月16日から開催されます。全力で応援したいと思います。
さて、前回、ビタミンDの摂取法について解説しました。
今回は、ビタミンDの効能について解説します。
ビタミンDと言えば、骨を形成することで有名ですが、近年、それだけではない驚くべき効能が発見されています。
私は以前もこのブログでビタミンDの効能について解説していますが、もう一度わかりやすく説明したいと思います!
〜ビタミンDの新しく発見された効能〜
「細胞分化誘導」→がんを予防する!
いきなり難しい言葉がでてきましたのでわかりやすく説明します。
私たちの体は、たくさんの細胞でできており、その細胞は絶えず古い細胞から新しい細胞に生まれ変わっています。
その新しい細胞に生まれ変わる過程で、なぜか悪い細胞に生まれ変わってしまうと「がん」になってしまうんです。
ビタミンDは、細胞の核にあるビタミンD受容体にくっつくことにより、正常な細胞への分化を誘導します。つまり悪い細胞である「がん」になることを防ぐ作用があるんですね。
「免疫担当細胞の調整」→自己免疫疾患、アレルギー疾患、感染症を予防する!
これもまた意味不明な言葉が出てきましたのでわかりやすく説明します。
リンパ球など、私たちの免疫を担当している細胞にもビタミンD受容体が存在しているのですが、ここにビタミンDがくっつくことにより、免疫力のバランスをうまく調節してくれる作用があります。
免疫力は、強すぎるとリウマチ、膠原病などの自己免疫疾患が発症したり、アレルギーが出やすくなります。反対に弱すぎると、細菌やウイルスの感染症にかかりやすくなります。がん細胞をやっつける力も弱くなってしまいます。
この強すぎず、弱すぎずのバランスを保つのがビタミンDなんですね。
「神経伝達物質の生成」→うつ病を予防する!
脳内に存在するセロトニンなどの神経伝達物質の生成にビタミンDが関与していると言われています。セロトニンが少ないと、気分が落ち込んだり、抑うつ気分になってしまうんです。つまり、ビタミンDをきちんと摂取していると、セロトニンがきちんと作られますので抑うつ気分を防ぐことができます。
福岡院ではオーソモレキュラー(分子栄養学)の血液検査を最近始めました。その際に必ずビタミンDの血中濃度を測っています。
現在まで7名の血液検査の結果が戻ってきていますが、なんと6名がビタミンD欠乏症です!
唯一血中ビタミンD濃度が正常な方は、ビタミンDのサプリメントを毎日飲んでいることが分かっています。
興味がある方は一度当院でオーソモレキュラー検査を受けてみてくださいね。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。