福岡天神内視鏡クリニックブログ

遅延型フードアレルギー

おはようございます。副院長の細川です。
以前に消化管の機能性疾患である機能性ディスペプシア(以下FD)と過敏性腸症候群(以下IBS)についてお話ししました。最も有効な治療はFDもIBSも対症療法とストレスの軽減を図ることです。しかし、原因となるストレスもなく、これらの治療で改善しない場合は、実は遅延型フードアレルギーが原因であることがあります。

ヒトは体内にウイルスや細菌などの異物が入ると、免疫反応が働き、その異物を排除します。しかし、本来は反応を起こさない花粉や食事などに免疫反応が過剰反応し症状が出現する病態がアレルギーです。
一般的なフードアレルギーは、即時型アレルギー(1型アレルギー)と言われ、IgE抗体という免疫反応が関係しています。卵・大豆・牛乳・そば・えび・カニなどを食べた後、数秒から数分でじんま疹や身体のかゆみ、呼吸困難などの症状が出現します。原因となる食物の摂取から症状出現までの時間が短いため、原因(食事との因果関係)が分かりやすいアレルギーです。

一方、遅延型フードアレルギーは、3型アレルギーと言われ、IgG抗体という免疫反応が関係しています。近年、注目されるようになったアレルギーで、大人で見られることが多く、日常的に良く摂取している物がアレルゲンになるのも特徴です。原因食品には、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)、卵、豆類、ナッツ類、米、小麦、酵母(イースト、パンなど)などです。原因となる食事を摂取して、半日から数日後に腹痛や下痢などの症状が出現します。時間が経過してから症状が出現するため、原因(食事との因果関係)に気づきにくく、アレルゲンが特定しにくいため、注意が必要です。長年悩んでいたお腹の不調の原因は、この遅延型フードアレルギーかもしれません。
一般的なアレルギー検査は、1型アレルギーの検査です。特定のアレルゲンに対してIgE抗体を持っているかどうかでアレルギーの有無を調べています。遅延型フードアレルギーは、IgG抗体が原因のため、この検査では分かりません。過去に受けたアレルギー検査で大丈夫と判断された食べ物も実は、遅延型アレルギーの原因ということもあり得ます。

FDやIBSの治療をしても改善しない原因不明の腹部症状で悩んでいる場合は、一度、遅延型フードアレルギーの検査を受けても良いかもしれません。原因食材が分かれば、3~6カ月の一定期間その食べ物を控えることで症状が改善することがあります。

★★重要!!
遅延型フードアレルギー検査は、医療保険での検査適応はなく、100%自己負担の自費検査となります。
また、残念ながら、当クリニックでは検査できません。あらかじめご了承ください。
興味がある方は皮膚科などの検査可能な施設に一度、ご相談してください。