福岡天神内視鏡クリニックブログ

腹式呼吸のススメ

おはようございます。

最近、当クリニックを受診される患者様が大変増えており、非常に嬉しい限りです。検査後にこんなに楽なのであればもっと早くに検査すれば良かったと言って頂けることも多く、忙しい毎日ですが、スタッフ一同、大変励みになっております。誠に有り難うございます。
また、受診を希望されても日時によっては予約が空いていない状況があり、スタッフ一同、なるべく皆様のご希望に添えるよう努力しておりますが、ご希望に添えず大変ご迷惑をお掛けすることもございます。その場合は何卒ご容赦下さい。

 

さて、当クリニックでは、逆流性食道炎の原因となる食道裂孔ヘルニアや便秘を改善させる生活習慣改善の一つとして、腹式呼吸をお勧めしています。私たちが普段無意識に行っている呼吸は、胸腔(肺や心臓などが入っている部分)にある肋間筋の運動により行われる胸式呼吸です。腹式呼吸は、胸腔と腹腔(胃や腸、肝臓などが入っている部分)を仕切っている膜状の筋肉である横隔膜を上下に動かすことで行う呼吸です。もちろん、胸式呼吸時にも横隔膜は動いていますが、腹式呼吸では、横隔膜の運動範囲が拡がるため、胸式呼吸時に比べて3-4倍も横隔膜が動くと言われています。

 

腹式呼吸では横隔膜が積極的に動き、腹腔の内圧が高まるため、その刺激を受けた胃腸の機能が活発となり、消化機能の改善や便秘の改善などの効果も期待できます。実際に腹式呼吸をやってみると分かりますが、お腹を大きく膨らませたり凹ませたりして呼吸を行うため、腹筋も鍛えられ、ダイエット効果や腰痛予防にも効果が期待できます。もちろん食道裂孔ヘルニアの原因となる内臓脂肪の減少にも効果があります。
その他にも停滞していた静脈の血流改善効果などもあり、冷え性にも効果的です。
また、腹式呼吸を行うと副交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスを整える効果もあり、脳内で気持ちを落ち着かせるセロトニンの分泌が促されると言われており、リラクゼーション効果もあります。就寝前にゆっくりと横になって腹式呼吸を行うと入眠もし易くなります。さらに、副交感神経が優位に働くと免疫機能に関与したリンパ球の増加も期待でき、免疫力を高める効果も期待できます。

 

このように腹式呼吸は良いことづくめですが、デメリットとしては、日中に何か活動をしながら行うのが難しいという点でしょうか。慣れれば出来るようになるかもしれませんが、私にはなかなか難しいです・・・。
即効性はありませんが、腹式呼吸は良いことづくめです。「千里の道も一歩から」です。将来の健康の為にも腹式呼吸をはじめてみませんか?
次回のブログでは腹式呼吸のやり方をご説明いたします。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。