福岡天神内視鏡クリニックブログ

市販の胃腸薬を調べよう!! その3 太田胃散(分包)

おはようございます。

最近、痛みに配慮した当院の内視鏡検査を希望されて受診される患者様が大変増えており、非常に嬉しい限りです。少しでも早く検査をし、お悩みの症状を改善出来るように最善を尽くしたいと考えておりますが、検査希望の曜日や時間によっては検査まで少しお時間を頂戴する場合もございます。
スタッフ一同、九州で一番の内視鏡検査を提供できるよう最善の努力をしておりますので、何卒ご了承ください。

 

 

さて、今回は市販の胃腸薬である太田胃散(分包)を医師目線で紹介したいと思います。
太田胃散の15歳以上の用法用量は、1回1包、1日3回、食後または食間(食後2-3時間)です。
価格は32包で1120円なので1日あたり105円となります。

 

 

太田胃散は、弱った胃の動きを改善させ、胃酸分泌を調整する7種類の健胃生薬(ケイヒ、ウイキョウ、ニクズク、チョウジ、チンピ、ゲンチアナ、ニガキ末)に過剰な胃酸により酸性に傾きすぎて荒れやすくなった胃内の環境を中和して整える作用時間の異なる4種類の制酸剤(炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム)を含みます。
さらに、主にでんぷんやタンパク質の消化を補助する消化酵素剤ヂアスターゼを含む総合胃腸薬です。

 

 

太田胃散の服用をお勧めするのは、ストレスや飲み過ぎなどが原因で胃酸が過剰に分泌されやすい状態にある方です。特に過剰な胃酸により胃粘膜が荒れ、それに伴い胃もたれや胸やけ、胃痛などの症状がある方にお勧めです。
含まれている成分は、健胃生薬が中心でいずれも即効性がある成分では無く、マイルドな成分のため、飲み会が続く年末年始などに症状が出る前に服用を開始して、症状を出にくくする、症状が出た後に1週間程度服用を継続して症状を緩和させるといった服用の仕方がお勧めです。

 

 

太田胃散が効果ある方は、ストレスや飲み過ぎなどの生活習慣の乱れにより胃酸が過剰に分泌されやすい状態にあることが症状の原因です。しっかり休息を取る、飲み過ぎを避け、アルコールを摂取しない日を設けるなどの生活習慣を改善させることが一番大切です。
生活習慣の乱れが原因の症状は、カラダが休養してほしいと出しているサインです。
薬の内服で症状をごまかすのでは無く、将来の健康の為にもそのサインにしっかりと耳を傾けて生活習慣を見直しましょう!!

 

 

思い当たる生活習慣の乱れが無いにも関わらず、症状が継続する場合は、ヘリコバクター・ピロリ菌感染などが症状の原因のことがあります。
胃の症状の有無にかかわらず、40歳以上で一度も胃内視鏡検査(胃カメラ検査)を受けたことの無い方は内視鏡検査を受けることを強くお勧め致します。
お悩みの場合は、是非一度ご相談ください。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。