おはようございます。医師の秋山です。
ボクシングWBA・IBF世界バンタム級タイトルマッチがラスベガスで行われ、統一王者の井上尚弥選手が、挑戦者のジェーソン・モロニー選手に7回KO勝ちで、見事に防衛成功しました。
私はボクシングが好きなのですが、特にこのバンタム級が好きで、高校時代はバンタム級ウェイトである53.52kg以下に自分の体重を合わせてました。ちなみにボクシングは全く経験がありません。
さて、これまで私はブログや動画で、整腸剤の飲み比べを行なってきました。
ここで、「そもそも整腸剤を飲むと体の中でどんな事が起こるのか?」について解説しておきたいと思います。実はこのブログで何回か解説した事があるのですが、大事な事ですので改めて記しておきたいと思います。
我々が、ヨーグルトや整腸剤などで乳酸菌やビフィズス菌を摂ったあと、体の中で以下のことが起こります。
①まず、小腸に到達した乳酸菌が、小腸に存在する「M細胞」に取り込まれ、それが免疫細胞の1種である「樹状細胞」に入り込む。
②「樹状細胞」が活性化され、それにより「T細胞」が活性化される。
③「T細胞」は免疫系を調節しており、これが活性化されることにより、その人の免疫力が活性化される。
④その後、大腸に到達した乳酸菌やビフィズス菌が、食物繊維やオリゴ糖を分解する。
⑤食物繊維やオリゴ糖を分解することにより、酪酸や酢酸などの「短鎖脂肪酸」を産生する。
免疫力を上げ、「短鎖脂肪酸」をたくさん作ることで、以下のような効果が期待できます。
A.腸内環境が整い、善玉菌優位となる。
B.各種がんの予防になる
C.風邪やインフルエンザ、胃腸炎などのウイルス感染予防になる。
D.喘息やアトピーなどのアレルギー疾患の改善に効果がある。
E..肥満を防ぎ、ダイエットに効果的である。
F.美肌効果やアンチエイジング効果あり。
G.便秘や下痢などの便通異常が改善する。
H.お腹の張りや臭いおならが改善する。
I.イライラやうつなど精神的な不快が改善する。
J.認知症の予防になる。
以上のように、良い事づくめです。
重要なのは、とにかく毎日、乳酸菌やビフィズス菌を体内に取り入れる事です。ヨーグルトや整腸剤で摂った乳酸菌やビフィズス菌が、腸内に残って作用するのは数日と言われています。その後は便と一緒に排泄されます。ですので毎日新しく腸内に菌を届ける事が重要なのです。
この際、乳酸菌を生きたまま腸に届けなくても大丈夫。死んだ乳酸菌も同じ効果があります。また、乳酸菌の摂りすぎということはありません。副作用もありませんので気にせずガンガン摂ってください。ただし、発酵食品を摂りすぎるとお腹の調子が悪くなりますので、なるべく整腸剤で乳酸菌を摂るようにしましょう。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。