福岡天神内視鏡クリニックブログ

大腸がんの危険因子③

おはようございます。

前回までに大腸がんのリスク因子として、年齢と性別、遺伝的因子に関してお話ししました。

今回は、残りの大腸がんのリスク因子である環境因子に関してお話ししたいと思います。

 

 

環境因子とは、飲酒、喫煙、食事、運動といった生活習慣のことです。

これらの生活習慣と大腸の発がんの関係については世界中で多くの疫学研究が報告されています。

これらの報告によると、次のように報告されています。

 

【大腸がんの発生に確実に影響を与える環境因子】
・男性の飲酒過多
・赤身肉(牛肉、豚肉、羊肉)
・加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージ)
・喫煙
・肥満
・腹部肥満
・高身長

 

 

【大腸がんの発生に影響を与える可能性が高いと考えられる環境因子】
 ・女性の飲酒過多

 

 

【大腸がんの発生を確実に抑える環境因子】
・運動

 

 

【大腸がんの発生を抑える可能性が高いと考えられる環境因子】
 ・食物繊維を多く含む食品
・ニンニク
・牛乳
・カルシウム
・コーヒー

 

如何でしょうか?

これまでにお話しししたように、①年齢、②性別、③遺伝的因子、④環境因子が複雑に絡み合って、大腸がんの原因になると考えられています。

とはいえ、大腸がんが怖いからといって、「明日から肉を食べるのをやめます。お酒も飲みません」といった極端な生活にシフトする必要はありません。

これらの危険因子が、大腸がんの発生に関与していることは間違いありませんが、必要以上に恐れる必要はありません。

 

 

なぜならば、大腸がんは定期的に大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受け、ポリープがあった場合は、切除することで予防が可能だからです。

もちろん、これらのリスク因子の摂り過ぎはNGですが、ほどほどにこれらの摂取も楽しみつつ、定期的な大腸内視鏡検査で大腸がんの予防をしませんか?

お腹の症状が全くなくても35歳ぐらいまでに一度は大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けることをお勧めします。

 

繰り返しになりますが、定期的な内視鏡検査を受ければ大腸がんで亡くなることは絶対に防げます。

私たちは皆さんが一人でも胃がんや大腸がんで亡くなるのを防ぎたいと思い、日々診療を行っています。

特に皆さんに「これなら毎年検査を受けることが出来ます」と思って頂けるように苦痛に配慮した内視鏡検査をご提供出来るよう努力しております。

お悩みの場合は、是非一度ご相談ください。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。