おはようございます。
今回は逆流性食道炎シリーズの第9回です。
逆流性食道炎の患者さんが食べると症状が悪化する食べ物の3つのキーワードをご存知ですか?
「辛い」「熱い」「脂っこい」です。
これらの3大食品を食べると症状が悪化します。
今回は、これらの食べ物がどうして逆流性食道炎の症状を悪化させるかについてお話ししたいと思います。
①辛い食べ物
辛い食べ物は、辛み成分が食道粘膜を刺激するため、食道粘膜にすでに炎症が生じている逆流性食道炎では炎症を悪化させます。
また、辛い食べ物は胃酸の分泌量を増加させるため、食道に逆流する胃酸が増え、症状を悪化させます。
②熱い食べ物
熱いものが手にかかると火傷をしてしまいますが、口の中でハフハフしないといけないぐらいアツアツの食べ物は、当然食道の粘膜にダメージを与えます。
熱い食べ物は食道の粘膜に炎症を起こすだけでなく、その刺激により食道粘膜に知覚過敏を引き起こします。
食道粘膜が知覚過敏を起こすと少量の胃酸の逆流でも胸やけなどの症状を感じやすくなるため相対的に症状が悪化します。
これを避けるためにアツアツの状態で食べずに少し冷ましてから食べるようにしましょう!!
③脂っこい食べ物
胃で脂肪を消化するためには多くの胃酸が必要なため、胃酸の分泌量が増加します。
脂肪は胃酸である程度消化されたあとに、コレシストキニンというホルモンにより十二指腸で分泌される胆汁酸と膵液によりさらに消化されます。
コレシストキニンには食道胃接合部の締め付けを調節している下部食道括約筋を緩める作用があるため、脂っこい食べ物を食べると、増加した胃酸が緩んだ食道胃接合部から食道に逆流しやすくなるため、症状が悪化します。
これらの食べ物は食べてはいけないというわけではありませんが、上でお話ししたような理由で逆流性食道炎の症状を悪化させるため、症状があるときは食べるのを避けましょう。
逆流性食道炎の症状は生活習慣の改善を意識すると薬を飲まなくても随分軽快します。
酸逆流症状がある場合は、まずは食習慣を見直してみましょう。
お悩みの場合は、是非一度ご相談ください。