おはようございます。医師の秋山です。
今回は、肝胆道系の病気の中でもメジャーな「胆石」について解説したいと思います。
「胆石」とは、主に「胆嚢」という袋の中にできる石のことです。
胆石ができる方の特徴としては「4F」と言われています。
①Female(女性)
②Fatty(太っている)
③Forty(40歳以上)
④Fertile(たくさんお産をされた方)
ただし、実際の現場では、この「4F」はあまり当てにならないです。
どんな方であれ、胆石ができる方の特徴としては
「普段、食事を抜くことが多い方」です。
食事を抜くことが多い方は、胆嚢の中に溜まった胆汁の流れが悪くなり、ドブ水みたいに澱んでしまいます。これが続くと胆石ができてしまうのです。
普段、朝ごはんや昼ごはんを抜いている方いませんか?知らないうちに「胆石」ができている可能性がありますよ。
「胆石ができたらお腹が痛くなるんじゃないの?別に腹痛もないし、大丈夫だよ。」
という声が聞こえてきそうです。それは正解ではありません。
胆石を持っている方で、激しい腹痛(胆石発作)を経験する方は約10%と言われています。
つまり、胆石を持っていても症状が出ない方がほとんどなんです。
ちなみに、胆石発作の特徴ですが、食後2〜3時間ほど経過してから突然腹痛がきます。食べてすぐではないんですね。
(つまり胆石発作の方は、脂っこい夕食を食べた後の22時〜24時に来院される方が多いです)。
胆石発作の方は、外科的手術となりますが、それでは、症状がない胆石持ちの方は手術しなくてもいいのでしょうか?
できるならば手術をして胆嚢ごと取った方が良いです。胆石があることで、胆嚢壁に石がコツコツと当たり、炎症を起こして最後には胆嚢がんができることがありますからね。
ただ、現実には、基本的に胆石発作の既往がある方が手術適応となっています。ですから、無症状の胆石の方は基本的に手術の適応はないことになります。
ですので、なるべく胆石ができないような食生活を心がけましょう。
朝、昼、夕の3食のうち、どれか抜いている方、知らないうちに胆石ができてしまいますよ。
しっかり食事を摂るようにしましょう。
以上、胆石の解説でした。
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