おはようございます。医師の秋山です。
今回は、食物繊維について話をしたいと思います。
皆さんは食物繊維をきちんと採っていますか?
食物繊維は腸内の老廃物をからめとりながら大腸に到達し、便の材料となります。普段からきちんと食物繊維を摂っていれば、便秘しない体質になるんです。
2020年版の「日本人の食事摂取基準」によると、食物繊維は成人男性で1日21g以上、成人女性で1日18g以上が必要となっています。
ところが、日本人の平均的な食物繊維の摂取量が約13g前後ですので、全く足りていないことになります。
普段からしっかりと食物繊維を摂りたいですね。
この食物繊維ですが、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つがあります。
水溶性食物繊維:水に溶ける。腸内の水分に溶け、便を柔らかくする作用がある。
不溶性食物繊維:水に溶けない。水分を含んでふっくらと膨らみ、便のカサが増す。
どちらも、便秘の方に効果があります。どちらもバランス良く食べることが重要です。
ただし、気をつけて欲しいのは不溶性食物繊維です。
便秘の方が不溶性食物繊維を摂りすぎると、便の水分が吸い取られてカチカチの便になり、さらに食物繊維がふっくらと膨らみ、お腹が張って苦しくなります。
「便秘だから沢山食物繊維を摂らなきゃ」と思っている方、不溶性食物繊維を摂りすぎないように気をつけましょうね。
また、それぞれの代表的な食べ物ですが、
水溶性食物繊維
海藻類、納豆、山芋、里芋など。。。いわゆるネバネバ系の食べ物ですね。
不溶性食物繊維
穀物類、こんにゃく、ごぼう、タケノコ、バナナ、豆類、キノコ類、葉物野菜など
です。便秘がちな方は特に、キノコ類や野菜類を食べ過ぎないようにしましょう。
写真はとあるお店の野菜サラダです。食物繊維たっぷりですね。盛り付けが綺麗です。