福岡天神内視鏡クリニックブログ

便秘を考察する その27 ねじれ腸の便秘の特徴

おはようございます。医師の細川です。

前回、腸の形に異常(ねじれ腸、落下腸)のある便秘の可能性があるかどうかをセルフチェックする方法についてお話しました。

 

これまでの便秘を考察するシリーズでお話してきたように、便秘は生活習慣や食生活の乱れ、腸の動きが悪いなど様々な要因が原因となっていますが、腸の形の異常が原因となっている場合は、同じ便秘であっても他の要因が原因とは異なる症状や特徴が見られるケースが多くあります。

そこで今回は、ねじれ腸による便秘の特徴についてお話ししたいと思います。

 

特徴1:排便前に同じ場所に腹痛が出やすい

腸の形の異常による便秘の一番の特徴は、便が溜まってくると排便前にいつも同じ場所に腹痛が出現しやすいという点です。

ねじれ腸は腸の形に異常が見られますが、腸自体の機能には全く問題がありません。

このため、腸がねじれている部分に便が引っかかりその部分で便が詰まると腸管の内圧が高くなるため、お腹の痛みが出現します

排便前に出現する腹痛がいつも同じ場所だという場合は、その部分で腸がねじれているため、便が溜まっている可能性が高いと考えられます。

ねじれ腸で腹痛が出やすい場所の1つは、左の肋骨の下です。

この部分は横行結腸と下行結腸の曲がり角に該当しますが、折れ曲りの角度が急なことが多く、便が詰まりやすい場所の1つです。

一方、腸の動きの低下が原因の便秘の場合は、便秘薬を使用しても腹痛が起こるケースは非常に稀です。

 

 

特徴2:運動で便秘が改善する

ねじれ腸の便秘は、ねじれた腸に便が引っかかるのが原因です。

このため、運動をして腸がゆれると、ねじれ部分の便の引っかかりが解除されやすく、便秘が改善します。

定期的に運動をしているときは便秘で悩みにくいですが、運動不足になると便秘になりやすいのが特徴です。

 

 

特徴3:便秘の家族歴がある

実は顔が遺伝するように腸の形も遺伝することが多いといわれています。

このため、両親や兄弟も便秘だったり、排便前にお腹が痛くなることが多いといっている場合は、ねじれ腸が遺伝している可能性があります。

 

 

国立病院機構久里浜医療センターの水上健先生は、日本人の約80%がねじれ腸や落下腸の可能性があると報告されています。

しかし、実際に便秘で悩んでいる日本人は5人に1人、約20%といわれています。

ねじれ腸、落下腸なのに便秘で悩んでいる人と悩んでいない人の違いはどこにあるのでしょうか?

 

 

それは、ねじれ腸による便秘の特徴2でお話した運動と関係があると考えられています。

テニスやゴルフ、ダンスや体操など上半身をひねる運動を定期的に行い、腸が揺れる習慣がある人はねじれ腸でも便秘になりにくいと考えられています

ところが、このような人たちでも当然、定期的な運動を止めた途端に便秘になってしまいます

ねじれ腸が便秘の原因となっている人にとって便秘を改善させるために最も大切な生活習慣は、適度に腸を揺らす定期的な運動です。

 

上記のねじれ腸の便秘の特徴に当てはまる人は、定期的な運動を生活に取り入れましょう!!

次回は落下腸と便秘についてお話ししたいと思います。

お悩みの方は、是非一度、ご相談ください。

細川 泰三医師

国立鹿児島大学医学部卒業。
麻生飯塚病院、北九州市立医療センター、国立病院機構福岡東医療センターで多数の消化器内視鏡検査・治療に従事。
2020年4月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。