おはようございます。医師の秋山です。
日本ハムファイターズの新庄”BIG BOSS”剛志監督の就任会見を見ましたが、面白かったです。勉強になりました。
優勝よりも目の前の1勝を目指していくという姿勢が、サッカーセリエAの名門ASローマのジョゼ・モウリーニョ監督の考えと全く一緒です。
私もモチベーションを高く保ちながら毎日目の前の仕事を頑張りたいと思います。
さて、私は毎日、クリニックで苦しさと痛みに配慮した胃カメラ、大腸カメラ検査を患者さんに提供しています。
でも、もっともっと沢山の方に内視鏡検査を受けて欲しいと思っています。
そこで今回は、大腸カメラ検査が受けたくなるような情報をこっそりとここで教えたいと思います!
大腸カメラ検査を受けたことがない方、しばらく大腸カメラ検査を受けていない方がこのブログを読んだ後、
「大腸カメラ検査を受けなくちゃ!」と思っていただけたら嬉しいです。
それでは張り切っていきましょう!
みなさんご存知ですか?
日本で、大腸がんと診断される方は、1日に433人
日本で、大腸がんで死亡される方は、1日に139人
いらっしゃいます。(国立がん研究センター統計による)
ちなみに、日本人男性の11人に1人、日本人女性の13人に1人が一生のうちに大腸がんになってしまいます。
「なるほど、結構大腸がんになる人多いんだ」そんな感想を持たれた方、いい感じです!
それではこれはご存知ですか?
これは2017年の統計なんですが、
日本で、大腸がんで亡くなった方は1年間で5万681人でした。
対して、アメリカで、大腸がんで亡くなった方は、1年間で5万260人でした。
ふむふむ、なるほどね。
ん?あれ、ちょっと待って! なんかおかしいと思いませんか?
確か米国は日本の約3倍の人口だったはずです。単純に考えれば、日本の大腸がんの死亡数よりも3倍多くないといけないんじゃないでしょうか。それなのに、大腸がんの死亡数はむしろ日本の方が多くなっています。
これはなぜでしょうか?食べ物の影響?
大腸がんになりやすい食べ物をまずあげるとしたら酒と牛肉です!
うーん、なんか日本人よりもアメリカ人の方がお酒も牛肉も食べる気がします。
それでは、医療技術の差でしょうか?
それはないです。日本の医療技術は世界最高峰ですから。アメリカと遜色はないです。
答えは、、、大腸カメラの受診率の差です!
米国では、約67%が大腸カメラを含む大腸がん検診を受けているのに対し、日本では約40%しか大腸カメラを含む大腸がん検診を受けていないのです。この差は大きいです。
大腸がんは、大腸ポリープからがんになることがほとんどです。このため、大腸ポリープの段階で切除すれば、大腸がんを予防することができます。
実際、アメリカ対がん協会では「大腸がん検診で発見した大腸ポリープを切除することで、大腸がんが減ってきた」と指摘しています。
アメリカは大腸カメラの受診率を上げて、片っ端から大腸ポリープを切除しまくって、大腸がんを未然に防いだんだと思います。
いかがですか?大腸カメラ検査を受けたくなってきましたか?
うーん、でも症状も特にないし、別に大腸カメラ検査まで受けなくてもいいんじゃないかな。。。
そんな声が聞こえてきそうです。
大腸ポリープは無症状です。症状がない時こそ、自分の健康のために一度大腸カメラを受けるのがベストだと思います。
血便が出て慌てて大腸カメラ検査を受けて、進行大腸がんが見つかってしまった、では遅いですからね。
少し話はそれますが、医学には「治療医学」と「予防医学」があります。
よく例えられるのですが、
川で溺れている人を助けるのが「治療医学」で、
川で溺れている人を減らすために、川に橋をかけるのが「予防医学」です。
私が主に携わっているのは「予防医学」になります。
私たちが一生懸命作った「橋」をたくさんの方が歩いていただき、少しても川で溺れる人が減ってくれるとこんなに嬉しいことはありません。
そんな気持ちで日々診療しています。
「この世から胃がん、大腸がんをゼロにする」
この究極の目標を達成するべく、明日からまたコツコツと頑張りたいと思います。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。