福岡天神内視鏡クリニックブログ

今話題の「酪酸菌」について解説します!

おはようございます。医師の秋山です。

最近、「酪酸菌」が非常に注目されています。

 

これもまた、マツコデラックスさんがちょっと前にテレビで取り上げたことで有名になりました。

ヤクルト1000といい、テレビ、というかマツコさんの影響は大ですね。

それでは今回は改めて「酪酸菌」について解説したいと思います!

 

「酪酸菌」は、腸内の善玉菌の1つです。善玉菌の代表と言えば「乳酸菌」や「ビフィズス菌」ですから、「酪酸菌」はあまり馴染みのない菌ですよね。

 

ちなみに、日本人は欧米人に比べ、この「酪酸菌」が腸内に多く住み着いていると言われています。

この「酪酸菌」、実はとんでもなく体に良い影響を及ぼす菌なんです。

 

まずはこの酪酸菌の特徴ですが、

①芽胞(がほう)というカプセルのようなものに菌の1つ1つが包まれています。

芽胞に包まれているため胃酸や熱に強く、また抗生物質にも強いです。生命力が強いので、生きて腸まで届きやすいと言われています。

②「短鎖脂肪酸」の1つである「酪酸」を産生します。

酪酸菌は、自らこの「酪酸」を産生するだけでなく、乳酸菌が作った「乳酸」を使って「酪酸」を産生することもできます。非常に効率的です。

 

そもそも、日本人の腸は「乳酸」を吸収するのが苦手と言われています。ところが「乳酸」が「酪酸」に変わると、途端に腸に吸収されやすくなるのです。

そして腸に吸収された「酪酸」は、腸のぜん動運動のエネルギーに変わります。

ぜん動運動に必要なエネルギーの8割がこの酪酸でまかなわれています。

そしてさらに、余った「酪酸」は、他の臓器のエネルギーとして使われます。これもまた効率的ですよね。

 

さらにその他の作用として

  • 腸内の免疫力を増強する。
  • 下痢型過敏性腸症候群を改善させる作用がある。
  • 抗うつ効果がある。
  • 大腸がんを予防する効果がある。

があります。

 

さらに最近の知見では、酪酸菌が多い方は、コロナウイルス感染予防や、重症化、後遺症の予防にもなるとのことです。

 

それでは酪酸菌はどうやって摂ったらいいでしょうか。

酪酸菌は、食べ物では「ぬか漬け」に含まれていると言われています。「ぬか漬け」は日本で昔から食べられている漬物です。

ただ、この「ぬか漬け」以外に、酪酸菌を含む食べ物はほとんどありません。

 

そんな時は、自分の腸に住んでいる酪酸菌を増やしましょう。

自前の酪酸菌を増やすのに一番効率的な食べ物は・・・「玄米」です!

玄米とぬか漬けと言えば、一昔前の食事を連想しますよね。昔の日本の食事は非常に健康的だったことが分かります。

 

また、さらに効率的に酪酸菌を増やすために、整腸剤も利用しましょう!

酪酸菌が入っている整腸剤は、以下の3つです。

  • 強ミヤリサン錠
  • ビオスリーHi錠
  • フェカルミンスリーE

特にオススメは「強ミヤリサン錠」です。1錠に約1億個の酪酸菌が含まれており、手軽に酪酸菌を摂ることができます。

 

いかがでしょうか。腸内の酪酸菌を増やして、腸から健康を保ちましょう!

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。