福岡天神内視鏡クリニックブログ

話題の「プラズマ乳酸菌」について解説します!

おはようございます。医師の秋山です。

最近、「ドクターエッグス」という漫画を読んでます。医療漫画ですが、主人公は地方大学医学部の1年生です。

医学部の学生がどのような学生生活をしているのかがよくわかる漫画になってます。「あーこんなことあったわー。」と懐かしさを感じながら読んでます。

作者はあの「ドラゴン桜」で有名な三田紀房さんです。これから医学に興味がある方はぜひ読んでみてください。

 

さて、今回は「プラズマ乳酸菌」について解説したいと思います。

ちょっと前から話題になっている乳酸菌で、名前だけは聞いたことがあるのではないかと思います。

 

「プラズマ乳酸菌」とは、キリンと小岩井乳業が共同開発して発見された乳酸菌です。

写真は清涼飲料水です。その他、プラズマ乳酸菌のヨーグルトやサプリメントもあります。

それでは、従来の乳酸菌と「プラズマ乳酸菌」の違いについて説明しましょう!

 

乳酸菌が免疫を活性化することは周知の通りです。乳酸菌は小腸に存在する免疫細胞を活性化する役割があります。

 

それではもう少し知識を掘り下げてみましょう。

免疫は「自然免疫」と「獲得免疫」に分かれます。

それぞれを簡単に説明すると

 

「自然免疫」→敵が侵入してきたらまずこれが発動。敵がどんな奴が分からないが、とりあえず手当たり次第に敵を攻撃する。好中球、マクロファージが代表的な細胞。

 

「獲得免疫」→自然免疫が敵と戦った時に得た敵の情報を元に、より効率的に敵を攻撃する。キラーT細胞、B細胞が代表的な細胞。

 

という感じです。

そして従来の乳酸菌は、「自然免疫」だけを活性化します。

 

ところがこの「プラズマ乳酸菌」は、「自然免疫」と「獲得免疫」のどちらも活性化するんです。

 

具体的に言うと、「自然免疫」と「獲得免疫」に登場する全ての免疫細胞の司令塔である「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」に働きかけることにより、「自然免疫」と「獲得免疫」を活性化させます。

 

pDCは怠け者で、いつもは寝て過ごしています。敵が体内に侵入してきた時に、むくっと起き上がり、免疫細胞に攻撃するように指令を出します。ですので、pDCが仕事を始めるまでに時間がかかるんです。

 

ところが、このプラズマ乳酸菌は、pDCに働きかけ、pDCを常に覚醒状態にして、免疫を活性化させています。

 

これにより、免疫力が常に総合的に活性化されているため、細菌感染、ウイルス感染などの感染予防だけでなく、がん予防、老化予防、アンチエイジング効果も期待されているんですね。

 

もちろん、数日だけプラズマ乳酸菌を摂っても意味がありません。毎日コツコツと続けて摂ることが重要です。

 

ヒトの免疫力ってとてもナイーブなんですよね。

体が冷えすぎたらすぐに免疫力が落ちますし、激しい運動の後も免疫力が落ちてます。

極端な話をすると、悩み事があったり、強いストレスを抱えているだけでも簡単に免疫力って落ちてしまうんです。

 

ですから、常に免疫力を上げておいて、何かが原因で多少免疫力が下がっても大丈夫なように、普段から免疫力を上げておきたいものです。

 

このようなプラズマ乳酸菌でも良いですし、従来の乳酸菌でも構いません。

毎日乳酸菌を摂取して、免疫力を上げて臨戦体制にしておきましょう。

以上、プラズマ乳酸菌の解説でした。

 

 

それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。