福岡天神内視鏡クリニックブログ

ポリープとは?②

みなさんこんにちは。

萱嶋です。

 

4月となり、新年度が始まりました。

先週は桜の見頃で、所々できれいに咲いていました。

さわやかな気候となって気持ちのよい日々が続いています。

さて、胃にポリープがあると言われたけど、放置していていいのか?

どのようなポリープが治療の対象となるのか?

疑問に思っている方もいらっしゃると思います。

 

今回は、前回に引き続きポリープの話です。

特に「胃ポリープ」について、お話ししたいと思います。

 

胃ポリープは過形成性ポリープ、胃底腺ポリープ、特殊型(炎症性、症候性、家族性)などに分類されます。

 

内視鏡検査の際に多くみられるのは過形成性ポリープと胃底腺ポリープです。

それぞれ少し解説したいと思います。

 

過形成性ポリープ

●赤色で胃のどの部位にもみられます。

●ピロリ菌に感染している状態で萎縮性胃炎のある胃に発生することが多いです。

●ピロリ除菌治療で、ポリープが縮小もしくは消失することもあります。

●過形成性ポリープは、頻度は低いですが、癌化することがあります

 

胃底腺ポリープ

●胃内の周囲の粘膜と同じ色調を呈するポリープで、胃体部(胃の上部2/3)に複数みられることが多いです。

●ピロリ菌陰性できれいな胃に発生することが多いです。

●胃薬(プロトンポンプ阻害薬)を服用するとポリープが腫大、数が増加することがあります。

●胃底腺ポリープにおける癌化の頻度は、かなり低いです

 

過形成ポリープ、胃底腺ポリープは基本的に経過観察でよい病変です。

徐々に大きくなったり、形がいびつになってきたりした場合は、生検組織検査を行い、

悪性が疑われるときは、治療の適応となります。

 

いずれのポリープも、定期的な内視鏡検査が重要です。

 

一方、大腸ポリープは、

腫瘍性病変である腺腫、または過形成ポリープが多いです。

腫瘍性病変は、癌になる可能性がありますので、

大腸ポリープは胃のポリープと異なり、ほとんどが治療対象です。

 

次回は大腸ポリープについてお話ししたいと思います。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。