おはようございます。医師の秋山です。
さて、今回は、日本人の腸内細菌叢の話です。
以前私は、日本人の腸内細菌叢は世界でも特殊であるという話をしました。
日本人の腸内細菌叢は独特で、他の国の腸内細菌叢とほとんど重複していないという極めて特殊な腸内細菌叢となっています。
これは、世界に誇る和食が要因ではないかと言われています。
それでは具体的に、日本人の腸内細菌叢はどのように分類されるかを解説したいと思います。
京都府立医大の内藤裕二教授は、
「日本人の腸内細菌叢は、5つのタイプに分かれる」と提唱しています。
それぞれのタイプは以下の通りです。
A.タンパク質・脂肪タイプ
→動物性たんぱく質、脂質の摂取が多いタイプでルミノコッカス属が多い。
B.バランス食タイプ
→三大栄養素をバランスよく食べているタイプ。バクテロイデス属とファーミキューテス属がバランスよく含まれている。
C.アンバランス食タイプ
→炭水化物に偏っているタイプ。バクテロイデス属が多い。
D.タンパク質・脂肪・糖タイプ
→甘いものを好んで食べるタイプ。ビフィズス菌が多い以外は①と似ている。
E.ヘルシー食タイプ
→脂肪の摂取が少なく、野菜、魚を好んで食べるタイプ。プレボテラ属が多い。
このような5つのタイプに分かれます。
健康的な人に多いのが、BタイプとEタイプです。日本人の6割がこのタイプに属します。その次に多いのがAタイプであり、高血圧、糖尿病、がんなどのリスクが高いので要注意です。
ちなみに、私の腸内細菌叢はBタイプのバランス食タイプになります。
皆さんがどのタイプになるのかは腸内フローラ検査を行なってみると分かります。
当院でも腸内フローラ検査は行なっており、現在まで30人以上の方に行ってきました。
次回は、その症例の中の結果を解説していきたいと思います。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。