福岡天神内視鏡クリニックブログ

バランスのよい食生活の継続で潰瘍性大腸炎を治療する

こんにちは。院長の相馬です。

潰瘍性大腸炎は、今も原因のわからない「難病」に入ります。

現在の日本では18万人の患者がおり、年々増加している状態です。

根本的な治療がないので、内服薬を中心として症状や粘膜の状態を寛解に保っておくことが重要です。

根本的な原因はわからないのですが、症状が悪化する原因はあります。

それは「日常生活のストレス」と「食生活の乱れ」です。

 

少し極端な例になりますが、潰瘍性大腸炎がよくなった(寛解)例を紹介します。

元々「潰瘍性大腸炎全大腸型」と診断されていた40代の男性です。

頻回の下血と下痢が数年ぶりにあり、当院を来院しました。

大腸内視鏡検査を行うと、びらんや出血を伴った活動性の強い潰瘍性大腸炎を認めました。

「しっかり治療していきましょう」と内服薬を処方しましたが、それ以降は本人が来院しなくなってしまいました。

その男性が、1年後にふと来院されました。

心配しながら状態を聞いてみると、「すっかり良くなっている」というのです。

「野菜を中心とした食事を自分で作り、節制をしたので良くなりました」と。

半信半疑で大腸カメラをしたところ、潰瘍性大腸炎の人だとは思えないほど「粘膜治癒」が得られていたのです。

私は正直驚きましたし、これまで内服薬で症状や粘膜を治療しようと思っていた自分を反省しました。

 

胃腸の治療において一番大切なことは、「食生活習慣」と「継続」にあります。

潰瘍性大腸炎でも食生活習慣とその継続が一番大切なのだ」、と改めてこの男性に気づかされました。

もちろん全例が食生活だけで良くなるのではなく、適切な内服薬をはじめとした治療が原則です。

ただ示唆に富みとても勉強になった例であったので、現在の治療の参考にさせていただいています。

もう1例、以前の病院に勤務していた時の30代の患者さんです。

「ミルミルが潰瘍性大腸炎に効く」という科学的根拠は乏しいです。

ただこの男性は「ミルミルを飲んで調子が良いから」と内服をせずに、ある時ふと来院されました。

写真はありませんが、この方も信じられないほどきれいな粘膜治癒が得られていました。

この後彼は結婚して、奥様にバランスのとれた食事を作ってもらうようになり、症状や粘膜のただれの再燃なく生活できるようになりました。

 

これも科学的根拠は乏しいですが、「板藍根」という漢方が潰瘍性大腸炎に効果があるとも言われています。

難病と言われ根本的な治療がない現在、藁をもすがる思いで様々な治療を試みることも1つの方法であると私は思っています。