こんにちは、医師の秋山です。
最近診察をしていて、普段から「胃もたれや胃痛で困っている人」と「便秘で困っている人」に共通する食生活習慣に気が付きました。
それは、「1日3食食べる習慣がないこと」です。
お腹の症状がなくとも、1日3回食事をしない方はけっこう多いのではないでしょうか。
例えば、いつも朝ごはんは食べないという習慣の方を考えてみましょう。
胃腸は、前日の夕食時に食べ物が入ってきて動きます。
しかし翌日の昼食時まで食べ物が入ってこないので、胃腸は半日程度動かないことになります。
胃は動かない時間が長いと次に動くときに無理がかかるので、胃痛や胃もたれが起きやすくなります。
もちろん腸も動かない時間が長いので、排便のタイミングを逃しやすくなります。
今度は、お昼が忙しくていつも昼食を食べない方をみてみましょう。
朝食から夕食までの食事の時間がやはり半日くらい空いてしまいます。
またこのような方は大抵、朝食もお腹が空かないのであまりたくさんは食べない場合が多いのです。
夕食だけ1日1回食べるようになってしまうと、胃腸が動くのも1回しかありません。
夕方の1食が胃腸の負担になり、朝の時間にお腹が空かないため朝食はほとんど摂らない、という胃腸にとっては悪循環の食生活になることが多くあります。
1日1回しか胃腸が動かないと、その1回が胃腸の負担となり痛みやもたれ感が出やすくなりますし、便通も整わなくなります。
胃もたれや胃痛がしやすい方、慢性的に便秘(下痢の方も当てはまります)の方は、まず1日3回食事を摂ってみることをお勧めします。
定食のようなしっかりとした朝食や昼食を用意する必要はありません。
始めはリンゴ1個やバナナ1本などで構いません。
上の写真のような軽食でもよいと思います。
食事をして、1日3回胃腸を動かしてあげることが大切です。
一度胃腸が動き出すようになると、朝や昼にお腹が空くようになり、胃もたれや胃痛の頻度も減ってきます。
胃腸が動くようになる回数が増えることで、便秘や下痢といった便のトラブルも少なくなってきます。
まずは1日3回食事を摂ってみることから始めましょう。