おはようございます。医師の秋山です。
当院は「便秘外来」「おなか何でも外来」をしています。
1日に数人から多いときは10人程度、便通やおなかの症状で困った患者さんが受診されます。
私はこれまで整腸剤を中心とした常習性がほとんどない軽い便秘薬や胃薬(運動機能改善薬)で、便通や胃痛の治療を行ってきました。
それでもなかなか症状が改善しない方がいます。
その場合には、「普段の食事、睡眠といった生活習慣」を問診することにしました。
すると【便秘(あるいは下痢)と胃痛のある人の3つの共通点】があることに気が付きました。
それは、
1.ほとんどの人が朝食を食べる習慣がないこと
2.仕事が忙しくて、昼食も食べないで済ましている方が多いこと
3.寝る時間が0時を過ぎていること
です。
1と2については、胃腸に食べ物が入ってこないので胃腸が動かない時間が長すぎるのが原因と考えられます。
胃腸が動く間隔が長くなっているために、胃腸がいつ動いて良いのか分からずに不自然になっていると考えられます。
3については、成長ホルモンが分泌される(自律神経を整える働きがあります)のが0時前後です。
それより遅く寝ると自律神経が乱れてしまい、便秘・下痢、胃痛が出やすくなります。
いずれも「気が付かないうちに胃腸を酷使させている」のです。
改善策はこの習慣を改善するだけです。
1と2は、忙しくても朝食と昼食として何か軽く食べることです。
おにぎりやパンを1つでもかまいません。
ヨーグルトやオレンジジュース、ウイダーインゼリーなどでもよいでしょう。
胃腸を定期的に動かしてあげれば、胃腸は安心して動くことができます。
3については23時を過ぎたら、就寝することです。
とかく仕事を夜遅くまでしたり、1日の疲れの気分転換で遅くまで起きているのでしょうが、成長ホルモンを分泌させるために少し早く寝てしまいましょう。
その方がかえって、自律神経が整い気分転換になります。
以上、便秘・下痢、お腹の不調の改善方法を書きました。
本日からでもコンビニで軽い食事を買って朝食・昼食を摂ることから始めてみませんか。