こんにちは、医師の秋山です。
先日、「大腸がんはがんの中で、カメラを受けていれば予防できる」とブログに書きました。
大腸がんは、大腸ポリープが大きくなった結果、癌化するものがほとんどです。
このため大腸ポリープのうちに大腸カメラで切除できれば、がんが予防できるという訳です。
でも内視鏡検査は「わざわざ受けたくない」と思う方が多いと思います。
どうして胃カメラも大腸カメラも受けたくないと思うかというと、原因の1つは前回も書きましたが検査がキツイと思っているからです。
もう1つの原因は、胃と大腸にポリープやがんができても、何も症状が出ないことがほとんどだからです。
通常の胃がんや大腸がんでも、「はっきり胃が痛い」、「お腹が痛い」ということがあまりありません。
胃や腸をふさいでしまうようながんがないと、胃腸の症状は出てきません。
がんの症状の中で「便が細くなった」ときは、覚悟を決めて大腸カメラを受けた方がいいでしょう。便が細くなるだけがんが腸管をふさぎかけているのかもしれません。
検診の大腸がん検査として行われている「便潜血検査」はほとんどの場合肛門が切れて陽性になるもので、がんの検出には役に立ちません。
しかし、なかなか大腸カメラを受けるきっかけがないのでしたら、便潜血陽性のお手紙が来たら大腸カメラを受けるようにしましょう。
「便が細くなったら」や「便潜血が陽性になったら」というきっかけは、がんの早期発見と予防をお話ししている内視鏡医としてはおススメではありませんが、とにかく1度でも検査を受けてほしいと思い、書きました。
当クリニックでは下剤も比較的飲み易いものをご準備し、検査の際も苦痛に配慮したキツくない内視鏡検査に努めています。