福岡天神内視鏡クリニックブログ

小児近視予防の最前線

こんにちは、院長の相馬です。

先日私の息子が、近視が進んで黒板が見えづらくなったということで、近所の眼科に行きメガネの処方箋を書いてもらいました。

ほどなくしてメガネができましたが、眼科の先生より「最近の近視の予防法」について教えていただいたことが画期的でしたので、紹介したいと思います。

それは「100倍希釈のアトロピンという目薬を毎日点眼する」というものでした。

海外の論文によると、「100倍希釈のアトロピンが副作用なく近視進行の抑制効果が有意差を持って得られた」とのことです。

アトロピンは散瞳薬(瞳孔を開く目薬)であり、そのまま点眼すると光を遮断できなくなり景色が非常にまぶしく感じられます。

またピント調節を麻痺する作用があり、そのまま点眼すると日常生活に不自由が生じます。

しかし、アトロピンを100倍に薄めると上記のような副作用を起こすことがないということです。

機序としてはアトロピンが眼軸長を進展させる(眼軸が延びると近眼が進行します)受容体をブロックして、近視の進行を抑制するのではないかと言われています。

この100倍希釈アトロピンの対象者は、近視がこれから進行しそうな小児です。

現在この治療を行っている眼科は少ないのですが、10年~20年後には近視抑制の標準治療になる可能性が高いということです。

私も近視がありメガネをかけていますが、数十年前にこの治療法があったら良かったのに、と少し残念に思いました。

近視のお子さんをお持ちの方は、近視進行予防のためにお子さんと共に眼科を受診してみてはいかがでしょうか。

相馬 渉院長

国立大分大学医学部卒業。
大分大学医学部附属病院消化器内科に入局し、大学病院や関連施設にて数多くの消化器内視鏡検査・治療を経験。日本有数の内視鏡検査数を誇る横浜のたまプラーザ南口胃腸内科クリニックにて「苦しくない無痛内視鏡検査」の技術を習得し、2017年7月より「福岡天神内視鏡クリニック」院長就任。