福岡天神内視鏡クリニックブログ

逆流性食道炎を考察する その15 教えて先生!! 酸逆流症状出現時の応急処置

おはようございます。

今回は逆流性食道炎シリーズの第15回です。

 

 

診察中に患者様から「胃酸が逆流する症状が出現したときの対処法として水を飲むのは有効ですか?」という質問を受けることがあります。

 

答えは、「イエス」です!!

 

 

「焼き肉を食べていたら急に胸やけが・・・」

「夜中に寝ていたら急に胃酸がこみ上げてきた・・・」

 

こんな時はとりあえずコップ1杯の水を飲みましょう。

白湯やカフェインが含まれていない麦茶なども有効です。

 

 

でも、どうして水を飲むと症状が和らぐの?

教えて先生!!

 

 

はい、教えます(笑)

 

 

この理由は、飲んだ水が食道に逆流して食道の壁についた胃酸を洗い流すからなんです。

決して、胃酸が飲んだ水で薄まるからではありません。

 

1回の食事摂取時に分泌される胃酸の量は500~700mLと言われています。このため、水を飲んで胃酸を症状が出なくなるまで薄めようと思うと非常に多くの水を飲まないといけません。

しかし、多量の飲水をすると胃の内圧が高まり、下部食道括約筋が緩みやすくなるため、さらに食道へ胃酸が逆流しやすくなります

 

 

突然、酸逆流症状が出現し、辛いときには、まずはコップ1杯の水を飲んで症状を和らげましょう!!

ただし、熱いお湯や非常に冷たい水は避けましょう

症状を悪化させる可能性があります。

逆流性食道炎を考察する その12 逆流性食道炎と熱いもの、冷たいもの – 福岡天神内視鏡クリニックブログ (fukuoka-tenjin-naishikyo.com)

 

 

応急処置として有効です。

覚えておいてくださいね。

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。