おはようございます。医師の秋山です。
今回は、ビタミンDと腸内細菌の話です。
私は以前からビタミンDに非常に興味を持っています。ビタミンDは私たちを様々な病気から守ってくれるビタミンだと思っています。もちろん、毎日ビタミンDをしっかり摂っています。
そしてもちろん、腸内細菌にも非常に興味があります。人はお腹から健康になります。
腸内細菌は世界を救ってくれる、本気でそう考えています。
実はこのビタミンDと腸内細菌ですが、非常に相性が良いことがわかっています。
どういうことかと言うと、ビタミンDと腸内細菌の多様性に相関関係があるということが分かってきました。
つまり、血中活性型ビタミンD値が高い人は、腸内細菌の多様性が高いとのことです(原著論文:Nature communications. 2020 11 26;11(1);5997)。
「ん?腸内細菌の多様性ってなんだ?」と思っている方も多いのではないでしょうか?
「腸内細菌の多様性」とは、「腸内で、色んな種類の腸内細菌が互いに助け合いながら共存して生きている」という意味です。
腸内細菌は様々な働きがありますが、菌によってそれぞれの得意分野があります。
短鎖脂肪酸を作るのが得意な菌、免疫力を上げるのが得意な菌、肥満を防ぐのが得意な菌、各種ビタミンを作るのが得意な菌、などです。
当然ですが、この「腸内細菌の多様性」が高い方が、腸内環境は良くなり、健康的になります。
実際、糖尿病、各種がん、潰瘍性大腸炎などの病気の方は、腸内細菌の多様性が低いことが報告されてますので、腸内細菌の多様性は、これらの疾患となんらかの関連があるのではないかと思います。
特に、血中活性化ビタミンD高値を毎日維持していると、酪酸菌が優位に増えることが証明されています。
酪酸菌は「スーパー善玉菌」と言われています。
100歳以上の長寿の方には、平均以上の酪酸菌が腸内に存在していることが分かっています。
ちなみに私は以前、ブログにて、私の腸内細菌には平均以上の酪酸菌がいることを解説しました。
私は何年も毎日、腸活を行い、ビタミンDのサプリメントを摂取していますので、もしかしたらこれらが私の酪酸菌を増やしている要因なのかもしれませんね。
以上、ビタミンDと腸内細菌の話でした。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。