福岡天神内視鏡クリニックブログ

アニサキスに好かれるタイプ?

こんにちは、医師の秋山です。

先日 ”アニサキスにご用心” というブログを書きました。

アニサキス症にご用心!

興味深いことに、

アニサキス症に全くかからない人がいる一方で、何度もアニサキス症にかかる人がいる

のです。

なぜでしょうか?アニサキス症を再発する人は、それほどまでにお刺身が好きなのでしょうか?

私は、

アニサキスに好まれる”ニオイ”を胃腸管内に発している人が、アニサキスに食いつかれやすいのではないか」

と考えています。

先日激しい上腹部痛のために、お腹を抱えながら受診された方がいました。

胃カメラをしてみると、胃の入り口付近・出口に近い側の何と2か所にアニサキスが食いついていました

1匹目です。胃の前庭部(奥の方)に食いついています。

鉗子で除去していきます。

無事に捕獲。

除去後の粘膜です。粘膜が腫れ上がっており、炎症を起こしていたことが分かります。

2匹目です。胃体上部(胃の入り口付近)に食いついています。

同様に鉗子で除去します。

2匹目を捕獲終了。全部で数分で治療が終了しました。

 

さぞかし痛かったことと思います💦。

私は過去に、胃と十二指腸に ”計4匹” アニサキスが食いついていた方を見たことがあります。

個人的にはアニサキスに好まれるタイプの人がいるように思います(嬉しくないですが)。

以前勤務していた病院で、何と「胃がんにアニサキスが食いついていた」ことがあり、

これは「とても珍しいことではないか」と思い、大分の研究会で発表しました。

赤く盛り上がった部分が、実は「早期胃がん」です。胃がんにアニサキスが食いついていました。

 

”線虫(アニサキスなどの総称です)”が、体内にがんがある人の”尿”に集まって、見分けてくれる」

ことを九州大学の廣津嵩亮先生が発見し、その論文が雑誌「ネイチャー」に掲載されました。

95%以上もの感度があり、がんの「スクリーニング検査」に応用されようとしています。

がんがある人は、がん患者さん特有の”ニオイ”を発しているとのことです。

もちろんアニサキスが食いつく人全員に、がんがあるわけではないのですが、私は

アニサキスに好かれるタイプという人は、必ず存在する

と考えています。

これはおそらく特有の”ニオイ”なのではないだろうか・・・。

尿でがんがスクリーニングできたら、これほど楽なものはありません。早く実用化されるといいな、と思っています。

秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。