おはようございます。医師の秋山です。今日は血液型について書きたいと思います。
血液型占いなどの雑誌や本が巷にあふれています。実は、日本人の7割が血液型と性格は関係していると考えているそうです。好きな人多いですよね。
私が思う、一般的に言われている血液型別の性格のステレオタイプですが、
A型:まじめで几帳面
B型:マイペース
O型:おおらか
AB型:ユニークな発想
といったところでしょうか。
血液型と性格の関連性について調べた論文は沢山存在し、現在もその関連性について議論されていますが、血液型と性格が関連していることについてこれといったエビデンス(科学的証拠)に乏しく、私はあまり信じないようにしてます。
それでは、血液型と病気の関連性もたびたび議論されているのを御存じでしょうか?
よく言われるのが、O型が一番免疫力が強い、というものです。これは、血液型の中でO型の人にリンパ球の数が多いことや、抗A抗体、抗B抗体を絶えず産生しているから、などが根拠となっています。実際、東南アジアや南アメリカ地域ではO型の割合が多いのですが、これはマラリアなどの伝染病で免疫力の強いO型が残り、その他の型が淘汰されたのではないかと推測されています。
さて、消化器疾患では、胃潰瘍や十二指腸潰瘍はO型が多いと言われています。O型は胃酸が多いから、とか、ヘリコバクターピロリ菌がO型糖鎖と親和性があるからではないか、というのが根拠のようです。
その他、A型は胃がん、B型は膵臓がん、AB型は脳卒中になりやすいなど言われていますが、科学的根拠に乏しく、これから研究が進められるところです。
血液型は人間だけでなく、私達が食べている肉、魚の他に、血液がない野菜にも存在します(野菜の場合は血液型物質)。
血液型による相性占いなどよく見かけますが、人間の血液型と食べ物の血液型との相性も存在するかもしれませんね。