福岡天神内視鏡クリニックブログ

あなたががんになったとき ~高濃度ビタミンC点滴②

おはようございます。医師の秋山です。

前回高濃度ビタミンC点滴について、紹介しました。

前回のおさらいです・

● 日本人のビタミンCの摂取量は、平均100㎎程度である。

● アンチエイジングや美肌、免疫力アップ、花粉症対策には1000㎎程度のビタミンCを、なるべく間隔を開け過ぎないように摂取するとよい。

● 高濃度ビタミンC点滴により血中の「薬理学的高濃度」に達したビタミンCは、選択的にがん細胞を倒す。

● 高濃度のビタミンCが、組織に抗酸化物質としての「過酸化水素H2O2」を運ぶ。

となります。

今日は「がん」の話を少ししたいと思います。

現在、2人に1人が何らかのがんにかかると言われています。

医療の進歩により、胃や大腸のがんは早期発見や予防ができるようになってきました。

胃カメラや大腸内視鏡検査を受けるだけで、胃や大腸のがんで死亡する可能性は非常に低くなります。

それでも大腸がんや前立腺がんにかかる人は増えているのが現状です。

大腸内視鏡検査や前立腺腫瘍マーカー採血を受ける人がまだまだ少ないからです。

乳がんに至っては、まだまだこれから楽しい人生があるかもしれない歳で命を失う方もいます。

 

以前、点滴療法研究会というセミナーに参加した時、

1.あなたがもし「がん」にかかり、根治的手術ができなかった場合、抗がん剤治療を受けますか?

という講演内容がありました。

「受ける」が57%、「受けない」が43%でした。

残念ながら、多くの癌では、抗癌剤治療が必要な状況という場合は、術後の補助化学療法以外はStage4であるため、根治は目指せません。このため抗がん剤治療を受ける、受けないはどちらが正しくて、どちらが間違っているということはなく、患者さん一人一人の価値観で変わると思います。

2.医療従事者自身がもし「がん」にかかったときに、「標準治療以外の治療」を希望されますか?

という問いには、89%の方が「受ける」、11%が「受けない」と答えたそうです。

普段は客観的にがん治療を判断している医療従事者であっても、自身ががんになったときは藁をもすがる思いで、できる限り全ての治療を試みたいと思っているのです。

 

がんにおける、ビタミンC点滴療法の適応を確認します。

① 現在は有効な治療法がない

② 抗がん剤、放射線療法が効かない

③ 現行の抗がん剤治療に併用する

④ 抗がん剤の副作用が強いので、副作用を緩和したい

⑤ 手術を受けるまでの待機中における術前治療

 

高濃度ビタミンC点滴療法には、保険適応がありません。

一般的な医師の間では、「医学的な根拠がない」「胡散臭い」と言って主治医の先生が、このような民間療法的なビタミンC点滴療法を忌み嫌う場合も多くあります。

私は外科医ではありません。

でもビタミンC点滴療法のことを勉強した今では、もし私が外科医ならば患者さんから「ビタミンC点滴療法を受けたい」という願いがあったならば、必ず受け入れると思います。

・・・また長くなりましたので、次回こそは高濃度ビタミンC点滴とアンチエイジング・美肌についてお話しします。

「おなか何でも相談外来」「便通異常外来」についての動画を作りました。

お時間がありましたら見てください。1分弱にまとめています。

 

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。