こんにちは、医師の秋山です。
前回「大腸カメラを受けることで、大腸がんにかかることと亡くなることを予防できる」と書きました。
しかし、日本人は6~7人に1人くらいしか大腸カメラを受けていないのが現状です。
当クリニックに来院される患者さんの大腸カメラを受ける動機は主に次の2つです。
1.便秘や下痢、お腹が張るなどの症状がある。
2.便潜血が陽性になった。
1は、普段多少の便秘や下痢、お腹が張っても多くの方はなかなか病院まで行かないのかな、と思います。
2は、大腸カメラを受けるまでに障害が多くあります。
① 便潜血検査を出す
② 便潜血が陽性になる(便潜血はあてになりません)
③ 病院を受診する
①~③までして、ようやく大腸カメラにたどり着きます。
1と2の動機を考えると、6~7人に1人しか大腸カメラを受けてもらえないのも仕方がないかと納得します。
しかし、「大腸カメラを受けることで、大腸がんにかかることと亡くなることを予防できる」のであれば、やはり受けた方がよいですよね。
お腹の調子も悪くなく、便潜血も陽性にならない大部分の方々が、大腸がんを予防するにはどうしたらよいでしょうか。
私は「検診で大腸カメラを受ける」ことをお勧めします。
当院では、検診でも大腸カメラを行っています。
日本で増加している大腸がんから身を守るためには、自らすすんで大腸カメラを受けてみることが最も大切です。
「大腸カメラ、一度受けてみようかな」
と思い立つはじめの一歩が、とても大切だと思います。