福岡天神内視鏡クリニックブログ

腸活の司令塔「酪酸」〜腸内環境に磨きをかける

こんにちは、院長の相馬です。

今回は、短鎖脂肪酸と特にその中の「酪酸」について書きます。

短鎖脂肪酸とは、「酪酸」・「酢酸」・「プロピオン酸」のことを指します。

これらの短鎖脂肪酸には、

❶  腸内を弱酸性に傾けて、悪玉菌の増殖を抑える

❷  大腸の蠕動運動を促進する

❸  腸のバリア機能を維持する

❹  大腸のエネルギー源となる

といった腸にとって有用な作用があります。

この中で酢酸とプロピオン酸は、ほとんどが全身に運ばれて肝臓や腎臓・筋肉のエネルギーや脂肪を作る材料になっています。

酢酸とプロピオン酸の一部が、腸に作用しています。

一方で、酪酸は多くがそのまま大腸粘膜上皮のエネルギーになります。

大腸の動きを活発にして効果を得るには、短鎖脂肪酸の中でも「酪酸」が重要だと分かります。

また、酪酸が大腸粘膜上皮で活動するときに酸素を消費するため、大腸内の酸素を少なくできます。

ビフィズス菌や酪酸菌は大腸内の酸素が少ないときに活動できるため、酪酸は善玉菌の活動に欠かせないものとなっていると言えます。

 

「酪酸」を生み出すことができる腸内細菌は、「酪酸菌」のみです。

酪酸菌そのものは食物から摂ることが難しいので、サプリメントから摂ることが良いでしょう。

さらに酪酸菌を増やすには、「水溶性食物繊維」や「オリゴ糖」の摂取が大切です。

また適度な運動や十分な睡眠も、酪酸菌を増やすのに重要であると最近分かってきています。

これまでは腸内フローラを整えるために、整腸剤やヨーグルトを摂ることが勧められてきました。

これからは酪酸の働きを知って、腸内環境に「磨きをかける」ような積極的な腸活が良いかもしれません。

相馬 渉院長

国立大分大学医学部卒業。
大分大学医学部附属病院消化器内科に入局し、大学病院や関連施設にて数多くの消化器内視鏡検査・治療を経験。日本有数の内視鏡検査数を誇る横浜のたまプラーザ南口胃腸内科クリニックにて「苦しくない無痛内視鏡検査」の技術を習得し、2017年7月より「福岡天神内視鏡クリニック」院長就任。