福岡天神内視鏡クリニックブログ

高齢者の便秘について考える。

おはようございます。医師の秋山です。梅雨に入りましたね。この時期は半袖がいいのか長袖がいいのか悩んでしまいます。

さて、今回は、高齢者の便秘についてまとめたいと思います。

便秘は、60歳までは男性より女性の方が圧倒的に多いのですが、60歳以上になると男性の便秘が増加し、70歳以上になると男女差がなくなります。

さて、高齢になるに従って、便秘が増えてくるのはなぜでしょうか?原因は以下が考えられます。

①単純に食事量が減る。これにより便の材料が減るため、排便しにくくなる。

②トイレが近くなるからと水分を摂らない方が多く、これにより便が硬くなってしまう。

③便意を感じる知覚神経が鈍くなり、排便に行く回数が減る。

④便を排出する際に使う筋肉が痩せてしまい、排便する力が弱くなる。

⑤日々の生活の活動量が減るため、腸の蠕動運動が低下してしまう。

 

以上のように、様々な原因が複雑に絡み合って便秘になると思われますが、上記以外に、高齢者の便秘で一番初めに否定しないといけないのは、大腸がんです。

便の通り道である大腸を、がんが塞いでしまい、便が排出できずに便秘になってしまうものです。ひどい場合は腸閉塞になってしまう場合もあります。

大腸がんが原因かどうかは大腸カメラで診断がつきます。

このようなサイズの大腸がんが見つかることがありますので要注意です。

 

便秘で困っている方、一度当院に相談に来てくださいね。

 

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秋山 祖久総院長

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。