おはようございます。医師の秋山です。
私は毎日、内視鏡室でたくさんの内視鏡検査を行なっています。
内視鏡室に入ると、自分が一番内視鏡検査が上手いと思って検査をしています。そして内視鏡室を出た診療終了後、自分が一番内視鏡検査が下手だと思い、1日の反省をしています。その繰り返しです。
さて、今日の整腸剤飲み比べは、「強ミヤリサン錠」です。
この整腸剤ですが、なかなかドラッグストアで見かけないです。私もこの整腸剤を買うのにいくつかはしごして購入しました。欲しい方はネットで購入した方がいいかもしれませんね。
主成分は、「宮入菌」です。これは酪酸菌と呼ばれる善玉菌になります。この宮入菌が、1錠あたり1億個程度含まれています。
この菌の優れているところは、
1.芽胞というカプセルのようなものに宮入菌の1つ1つが包まれています。ですので、胃酸や熱に強く、また抗生物質にも強いです。生命力があります。
2.酪酸というものを産生します。この酪酸は、乳酸よりも腸に吸収されやすいので、腸の働きをよりよくしてくれます。腸のエネルギー源になりますね。
「ミヤBM錠」という処方薬がありますが、同じ宮入菌が入ってます。上記のような理由から、我々医師は、この「ミヤBM錠」を好んで処方する傾向にあります。
価格ですが、330錠で1963円です。1錠6円の計算になります。用法用量が1回3錠、1日3回ですので、1日9錠飲めば1日54円の計算になります。
新ビオフェルミンS錠と同様に、1日3錠で十分ではないかと思います。
錠剤は無味無臭で小さいですが、新ビオフェルミンS錠より若干大きめです。
この宮入菌はもともとぬか漬けに入っていますが、ぬか漬けを毎日食べるのは大変ですよね。ですから、この強ミヤリサン錠を毎日飲むといいのではないかと思います。
日本人の腸に一番合っていると言われており、個人的にもおすすめの整腸剤の1つですね。
強ミヤリサン錠のまとめです。
1.白色錠剤で無味無臭。1錠6円。菌数は1錠中に約1億個。用法用量は1回3錠1日3回。
2.なかなかドラッグストアでは売っていない。ネットで購入が無難。
3.「宮入菌」という酪酸菌1種類が含まれている。
4.「宮入菌」は芽胞というカプセルのようなものに1つ1つが包まれており、胃酸、熱、抗生物質に強く、生命力がある。
5.「宮入菌」は酪酸を産生する。酪酸は乳酸よりも腸で吸収されやすく、効率的に腸のエネルギー源になる。
これだけ覚えておけば大丈夫です!
次回は「ビオスリー錠」を解説します。
それでは今週も頑張りましょう。クリニックでお待ちしております。