おはようございます。医師の秋山です。小学生の頃、給食でたまに出てきた「ニンジンパン」が嫌いでした。今なら美味しく食べる自信があります。
さて、今回は、「便秘」に効果のある漢方薬です。漢方薬における「便秘」の治療のキモとなるものは「大黄」という生薬です。「大黄」には、「センノシド」という成分が含まれており、これが腸管運動を亢進して排便を促進します。
「センナ」という生薬がありますが、これも「センノシド」が含まれており、「大黄」と「センナ」はよく似た生薬です。どちらも依存性があるので注意が必要ですが、「大黄」の方が依存性は弱い印象です。
さて、以下が代表的な便秘に使う漢方薬です。1日量は、医療用で処方した場合と考えてください。それぞれ1日分の用量に含まれる「大黄」の量も記しておきます。市販薬として購入する場合、成分量を見て、大黄の量をチェックするといいと思います。
1.大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう) 1日3包(大黄4g/日)
常習便秘、お腹の張り
「代表的な便秘薬です。幅広い年代で使われていますが常習性があるため注意が必要。」
2.桃核承気湯(とうかくじょうきとう) 1日3包(大黄3g/日)
便秘、下腹部痛、腰痛
「体力のある若者向けの薬です。特に女性で比較的体力があるタイプの方に最適です。」
3. 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん) 1日3包(大黄1.5g/日)
便秘、腹部膨満
「肥満の方に有効な便秘薬です。女性が好みますね。大黄が少なめなので効き目はマイルドです。」
4.麻子仁丸(ましにんがん) 1日3包(大黄4g/日)
便秘、腹痛、お腹の張り
「体力のない高齢者向けの薬です。ウサギの糞のようなコロコロ便に有効です。」
5.潤腸湯(じゅんちょうとう) 1日3包(大黄2g/日)
便秘、お腹の張り
「これも高齢者向けで、コロコロ便に効果があります。即効性はありません。」
1,2,3が若い方向け、4,5が高齢者向けですね。
個人的には麻子仁丸が好きです。1日1包で使えば、大黄の量も少なくなりますし、腹痛などの副作用も少ないです。コロコロ便の方は若い方も高齢者も多いですからね。ぜひ参考にしてください。
クリニック近くの美味しいお店を紹介します。
赤坂駅近くにある「リストランテ ファンファーレ」です。
コの字カウンターで頂くランチは絶品です。写真右のカトラリーですが、「クチポール」を使用しているところも個人的にポイントが高いです。人気店ですので予約した方がいいですね。