おはようございます。医師の秋山です。
今回は月並みですが、「カゼの予防策」を書きたいと思います。
今回は、日ごろから腸内環境を整えて、ビタミンCやDを摂取して、・・・といういつもの話は置いておくことにします。
「カゼにかかりそうなときに、未然に防ぐ方法」をいくつか紹介します。
まず大前提として、「カゼの初期症状に敏感になる」ことが何よりも大切です。
カゼの初期症状はみなさま各自で特徴があり、個人による表現型の違いが大きいものです。
「なぜか食事が進まない。」
「身体が何となくだるい。」
「悪寒がする。」
このような人それぞれの「カゼの引き始めの症状に敏感に」なれば、次から述べる対策でカゼの予防(ひどく長引かせないこと)が可能になると思います。
① 葛根湯を飲む
これまでブログで何度か紹介してきました。ツムラ①番の漢方です。
医師の間では、一番有名なカゼ予防法ではないでしょうか。
これは、カゼの初期症状時に内服できるかが勝負です。
漢方の世界でいう、「未病」の段階で治してしまうということです。
いつも葛根湯が手元にないとカゼに負けてしまうので、葛根湯はぜひ常備薬にしてください。
葛根湯はできれば温かい白湯に溶かして(熱服といいます)、汗がじわーっと出てくるまで数時間おきに内服するのがコツです。
汗がじわーっと出てきたら、そこで内服終了してください。。
そのあと飲み続けても、体力が奪われてしまうので、注意してください。
② 大量の水分を摂る
これは演歌歌手の氷川きよしさんが、ふだんから実践しているカゼの予防策です。
「演歌歌手は声が命ですから、カゼの初期症状にはとても気を付けています」
と言っていました。
水分を摂ることについては、カゼやインフルエンザ予防にとても役立ちます。
つまり、水分摂ることで気道や気管支の繊毛運動を活発化させることができます。
繊毛運動を活発にすることで、体内にカゼウイルスを侵入させないようにしているのです。
またたくさんの水分を摂ると血流が良くなり、体内のリンパの巡りを活性化させます。
リンパ節やリンパ球は、身体の免疫システムを司る非常に重要な働きをしています。
氷川きよしさんの若々しさの理由は、「水分摂取」にあるのかもしれません。
③ 短時間の昼寝をする
これも、カゼ予防法の1つです。
そういえば、のび太君はカゼを引きませんよね。
昼食後15時までの間に、5分~15分だけ眠ります(眠れなくても、目を閉じているだけでもOKです)。
この昼寝は「パワーナップ」と呼ばれ、学校や企業にも取り入れられるなど、近年注目されています。
昼食後は、食べ物を消化するために血流がお腹に奪われてしまいます。
その分、頭に血流が行かずついつい眠くなり、免疫力も下がってしまいます。
そこでこの「軽い昼寝」をすることで、午後の仕事や家事のパフォーマンス低下を防止することができます。
午前中で消耗した交感神経を一度緩めることが、カゼに対する免疫力をあげるコツです。
このような柔らかいクッションが、「軽い昼寝」をするのに便利なアイテムですのでおススメします。
まとめ ~カゼを引かないための「3つの方法」
大前提:カゼの「初期症状」に敏感になる
① 葛根湯を常備する。寒気や胃の不快感などの初期症状がでたら、じわーっと汗がでてくるまで数時間おきに内服を繰り返す
② 水分をたくさん摂る
③ 短時間の昼寝(パワーナップ)をする
ぜひ試してみてください。