私達のクリニックでは日頃診療
していると、
他院からの内服薬
の数と種類がとても多い
ことが
気になります
THERE ARE MANY TYPES OF DRUGS
逆流性食道炎、高血圧症、糖尿病、高脂血症、骨粗しょう症、
中には脳卒中や心筋梗塞の予防としての抗血小板薬(血液をサラサラにするお薬)を内服している方もいます。
そして、その薬がなぜ処方されているのか、内服して効果がどうなっているのかを知らずに
漫然と内服を続けておられる方が多いことも心配になります。
仮にこれらの内服薬により命に関わる病気にかからずに平均寿命が延びていったとしても、
その方の健康寿命がそれに比例して伸びていくとは考えにくいのではないかと思います。
厚生労働省は
「生活習慣を見直し、食生活や運動の習慣を少し変え、
それを積み重ねていくだけで様々な生活習慣病は改善へと向かい、
お薬を一生内服していかなくても健康でいられることが理想である」
と推進しています。
私達のクリニックでは
生活習慣を一度きちんと見直して、簡単で気軽に続けられる食生活や運動の方法を外来で説明するようにしております。
飲んでいるお薬を減らしたいと思っている方だけでなく、
普段内服しているお薬がどんなものなのか、遠慮してなかなかかかりつけの先生に聞くことができない、
などの気軽な相談も随時受けつけております。
このページでは、まずみなさまが普段内服しているお薬を理解できるように解説します。
明日から主治医の先生と良好な信頼関係を築くためにも、ぜひ知っておいてほしい知識ばかりです。
このページで解説する内容
まず初めに、病院からもらっているお薬を整理してみましょう。
この機会に、お薬手帳が何冊にもなっている方は、一冊にまとめると良いと思います。
次にどのようなお薬を飲んでいるのかを確認します。
「私、胃酸を抑える薬を飲んでいたのか」
「コレステロール、高いと言われていたのかな」
「高血圧の薬はずいぶん前から内服していてあまり改善していないけど、薬もずっと同じものだ」
などと、整理して改めてお薬手帳を見てみると、さまざまなことに気が付くはずです。
そして、「結構この薬にお金がかかっているのだな」と思うのではないでしょうか。
コストパフォーマンスというと大げさかもしれませんが、自分の健康そして永らく生きていくために、
その薬を一生内服していくことが本当に必要なのかを改めて考えてみてください。
国の国家予算約100兆円のうち医療費が40兆円を超えて5割に迫る勢いで増え続けています。
このままでは国民皆保険制度が破綻してしまう可能性が高くなっています。
次世代の子供たちのためにも、「自分一人ぐらい良いじゃないか」とは考えずに、
医療費を減らす努力を一人一人が心がけるべきだと強く思っております。