よくあるご質問
FAQ

「胃レントゲン検査でがんになる」という記事をみましたが、本当ですか?

1回の胃レントゲン検査で「発がん」することはまずありません。
しかし毎年胃レントゲン検査を受け続けることで放射線被ばくが蓄積し、徐々にDNAが傷つけられて「発がん」の一因になってしまう可能性は否定できません。
1回の胃レントゲン検査で受ける被ばく量は15~25mSyと意外にも相当高く、検診車では20~30mSyにもなります。胸部レントゲン検査のおよそ150~300倍の被ばく量であり、一般的な全身CT検査でもおよそ10mSyですので、胃レントゲン検査は、得られる情報量が少ない割には被ばく量が多いことがわかります。
「胃レントゲン検査で指摘されて、胃カメラを受けるきっかけになった」という意味では確かに胃レントゲン検査の意義はあると思います。
しかし、胃レントゲン検査だけでは残念ながら胃がんの確定診断には至りません。そして胃レントゲン検査は苦しい検査でもあります。
以上より総合的なメリットとデメリットを考えると、被ばくのない内視鏡検査でしっかり観察することを強くお勧め致します。

この質問の答えを書いた人

平島 徹朗医師

国立佐賀大学医学部 卒業。
大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、
多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。