
25.09.16
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短鎖脂肪酸の増やし方
こんにちは、医師の中島です。 前回の続き、短鎖脂肪酸の増やし方です。 短鎖脂肪酸を増やすにはどうすればいいのでしょうか? 短鎖脂肪酸の一つである酪酸はチーズや納豆、麹などに含まれていますが、その多くは胃や小腸で吸収されてしまい大腸にはほとんど届かないので、経口から十分な量を摂ることは難しいとされています。 短鎖脂肪酸は腸内の善玉菌などの発酵によって作られるため、善玉菌とそのエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂ることを意識しましょう。 まず、納豆、ヨーグルト、漬物、キムチ、味噌などの発酵食品には乳酸菌や酪酸菌、ビフィズス菌などを多く含んでいるので、積極的に摂って善玉菌を増やしましょう。 次に、善玉菌のエサになりやすい水溶性食物繊維(オーツ麦、大根・ごぼうなどの根菜類、キウイ、ワカメ・昆布などの海藻類)やオリゴ糖などの難消化性炭水化物を意識的に摂取しましょう。 豆類はこれまで不溶性食物繊維が多いとされてきましたが、実は水溶性食物繊維も多く含まれ、金時豆、大豆、小豆などに多く含まれます。 また、オリゴ糖は玉ねぎ、大豆、にんにく、バナナ、きなこ、はちみつなどに多く含まれます。 ここまで、短鎖脂肪酸を増やすには、腸内で善玉菌の比率を増やし、そのエサとなる食物繊維やオリゴ糖を摂ることが重要であるとお話してきましたが、そのためには悪玉菌が増えにくい生活を心がけ、理想的な腸内環境をつくることも大切です。 悪玉菌は、偏食や不規則な生活、ストレス、便秘などが原因で増えていくと言われています。 規則正しい生活と適度な運動でストレス解消し、腸の運動を促すと良いでしょう。 朝食を摂ると胃腸が刺激され排便しやすくなるので、朝食をしっかり食べた後はトイレに行くことを習慣化させましょう。 いかがでしたか? 短鎖脂肪酸を増やすためには、普段の食事から意識して、継続して摂取することが何より大切です。 無理のない方法で始めて習慣化し、腸から健康になりましょう。 週の中日ですね、一息ついて後半もがんばっていきましょう。