腸活に最強の食べ物は納豆!腸活におすすめの理由と食べ方を紹介
腸内には約1,000種類、100兆個以上の腸内細菌が生息しているといわれており、それぞれの腸内細菌がバランスを保つことで腸内環境が整い、健康が維持されています。
腸内環境が悪くなると、便秘や下痢などの便通障害になるだけではなく免疫力も低下します。
腸内細菌の最適なバランスは、善玉菌 2:悪玉菌 1:日和見菌 7です。
善玉菌が優位になることで、日和見菌は善玉菌の働きをサポートするので、日頃から善玉菌が喜ぶ食事を心掛けるといいでしょう。中でも、毎日手軽に取り入れられる納豆はおすすめです。
今回は、腸活に最強の食べ物である納豆について、腸活におすすめの理由と食べ方を紹介します。
腸活とは主にバランスのよい食生活や適度な運動をすることで、腸内環境を整えることです。腸活に欠かせない代表的な食べ物は、善玉菌が喜ぶ発酵食品や食物繊維を含む食品です。
発酵食品でありながら、食物繊維を多く含む食品といえば納豆です。納豆には食物繊維が豊富に含まれており、腸活によって腸内環境を整えたい方にとって毎日とりたい食べ物といえます。
1-1. 納豆の食物繊維のバランスが腸活にぴったり
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つがあります。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の特徴は、下記の通りです。
・水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、納豆以外にもオクラやモロヘイヤなどネバネバした糸が出る野菜に多く含まれます。また、わかめやひじきなどの海藻類や、玄米などの穀物にも含まれています。
水溶性食物繊維は、善玉菌のエサになり善玉菌の増殖を促進します。便を軟らかくし、排便しやすくする作用があります。
・不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は、大腸にある余分な水分を吸収し便を増やす働きをサポートします。また腸を刺激し、ぜん動運動を促進するので便秘を防いでくれます。
納豆以外には、ごぼう、切干大根、ブロッコリー、豆類(大豆・グリーンピース)、キノコ類(きくらげ・しいたけ)に多く含まれています。
腸活において理想的な食物繊維の割合は、水溶性食物繊維1:不溶性食物繊維2です。
納豆1パック(約50g)に含まれる食物繊維は約3.3gで、内訳は水溶性食物繊維が1.1g、不溶性食物繊維が2.2gです。これは、理想の食物繊維の割合とぴったり同じなのです。
日本人の1日に必要な食物繊維摂取量は21gです。日本人の平均食物繊維摂取量が16gと言われており、5gほど足りていません。毎日納豆を1パック食べれば食物繊維を補えるので、腸活サポートにおすすめです。
納豆に含まれる栄養分を考えると、食べるのにおすすめの時間帯や温度などがあります。
納豆には、腸活に不可欠な成分が多く含まれています。納豆の成分は下記の通りです。
・ビタミン
・ミネラル
・タンパク質
・食物繊維
・納豆菌
納豆菌は耐熱性菌と呼ばれる高温に強い菌で、胃酸にも強いので生きて小腸から大腸上部にまで届きます。
これらの特徴をふまえ、納豆を腸活に活かす効果的な食べ方をお伝えします。
体によいというイメージもあり、納豆を毎朝食べている方も多いのではないでしょうか?
朝食で納豆を食べることに問題はありませんが、納豆に含まれる栄養分を考えると実は夕食で食べるのがおすすめです。
納豆に含まれる成分と夕食で食べるのがおすすめの理由は、下記の3つです。
・ナットウキナーゼ
納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は、たんぱく質分解酵素です。
血栓を溶かす効果があり、7時間~8時間効果が持続するといわれています。血栓は、就寝時にできやすいといわれているため、就寝前にあたる夕食に食べることがおすすめなのです。
・アルギニン
納豆に含まれるアルギニンというアミノ酸は、成長ホルモンの分泌を促進する効果があります。一般的に体内から成長ホルモンが分泌されるのは、午後11時~午前2時の間が多いとされています。夕飯に納豆を食べることで、より成長ホルモンが分泌されやすくなるのです。
成長ホルモンは別名若返りホルモンともいわれており、アンチエイジング効果や免疫力アップが期待できます。
・腸内フローラ
大腸の活動は、副交感神経が優位なときに活発になります。そのため副交感神経が優位な夜間(就寝中)に、腸内フローラ(腸内環境)が整えられます。
納豆のような発酵食品を夕食に食べると、納豆に含まれる納豆菌や食物繊維によって腸内フローラも整いやすくなるのです。
納豆に含まれるナットウキナーゼは、熱に弱く50度で活性が低下し70度では死滅するといわれています。つまり、熱々のご飯の上に乗せて食べるのはあまりおすすめできません。
ナットウキナーゼの効果を最大限に活かすために、常温にしておくことがポイントです。冷蔵庫から出し15~20分置いて常温になると、発酵が進みナットウキナーゼの効果も期待できるのです。
腸活で期待できる効果は、下記の4つです。
・便通改善
・ダイエット効果
・免疫力アップ
・アンチエイジング効果
期待できる効果と腸活との関係性を解説します。
腸内環境のバランスが悪玉菌優位になっている場合は、悪玉菌が作り出した有害物質が溜まることで便秘や下痢になりやすいです。また、この状態が続くことで、慢性的な便秘や下痢、おなかの張りに悩んでいる方もいます。
悪玉菌の働きを抑え善玉菌を優位にするには、納豆などの発酵食品や食物繊維をバランスよく取り入れましょう。腸内環境が整い善玉菌が優位になると、腸のぜん動運動もよくなり便通改善につながります。
便は体内にとって、不要な有害物質の一種です。体内に蓄積する時間が長くなると健康にも影響が出ますので、善玉菌が優位になるような食事を意識して摂取しましょう。
腸内環境が整い便通改善が進むと、腸からの栄養吸収も改善されます。腸がしっかりと栄養吸収できるようになれば、余分な脂肪を溜め込まなくなるためダイエット効果も期待できるのです。
「遺伝で親が太っているから自分も太りやすい」と思われがちですが、体型は遺伝よりも腸内細菌の種類に影響を受けるといわれています。つまり、多くの種類の腸内細胞がバランスよく腸内にいて、腸内環境が整っていれば太りにくいといえるのです。
免疫細胞の約60%は腸内に存在しているといわれ、ウイルスなどから体を守っています。人は口から食物をとり、胃・腸を通過する過程で体内に必要な栄養素を取り入れ、最後に不要なものを便や尿として体外へ排出します。
口から入る食べ物になんらかのウイルスが付いていた場合は、胃や腸もそのウイルスに触れますが、体内に侵入したウイルスに対して腸に存在する免疫細胞が働くので、感染しません。腸には、体全体の60%を占める免疫細胞が存在するといわれ、腸の働きが活発化することで、病原菌や食中毒などの感染から体を守っているのです。
つまり、腸活を行い腸内環境を整え善玉菌を優位にすることで、免疫細胞の働きも強化でき免疫力アップにつながります。
腸活により腸内環境が整うと、腸のぜん動運動が改善され老廃物の排出もスムーズになります。また、便秘が改善されると肌荒れやニキビ、吹き出物の原因となっている有害物質が減ります。
腸活の目的は、腸内細菌のバランスを整えることです。納豆のように、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が1:2のバランスで含まれる食物を積極的にとりましょう。
腸活する上での注意点はいくつかありますが、特に気を付けたいことは2つあります。
短鎖脂肪酸は、善玉菌がエサを食べる過程でできる成分です。短鎖脂肪酸には、酪酸、酢酸、プロピオン酸の3つがあり腸のぜん動運動のエネルギーになったり、免疫力を上げたりする働きをしています。
短鎖脂肪酸の主な働きは下記です。
・内臓脂肪蓄積抑制
・食欲抑制
・整腸作用
・悪玉菌の抑制作用
・腸管バリア向上
・免疫力向上
内臓脂肪蓄積抑制や食欲抑制などの肥満解消効果以外にも、善玉菌を優位にする働きを担っていることがわかっています。
4-2. 腸活の効果を上げるためには生活習慣の見直しも必要
腸内環境をよくする食べ物を積極的にとっても、腸活の効果を感じられないケースがあります。実は、食生活と同じくらい生活習慣も腸活を行う上では重要なことです。
腸活の効果を上げるために見直したい生活習慣をまとめてみました。
・適度な運動をする
・良質な睡眠を心掛ける
・起床時に水を飲む
腸を刺激する適度な運動とは、じんわり汗をかく程度の運動です。たとえば、20~30分のウォーキングやお腹周りを動かすストレッチなどがいいでしょう。また、眠っている間に腸の動きが活発的になるため良質な睡眠は、腸活にも役立ちます。
水分は適度にとる必要がありますが、特に起床時に水を飲むことで眠っている腸に刺激を与え、排便しやすくなります。
腸活に最強の食べ物である納豆について、腸活におすすめの理由と食べ方を解説しました。納豆が腸活におすすめの理由は、発酵食品であり腸活において理想的な食物繊維の割合である水溶性食物繊維:不溶性食物繊維が1:2の食品であるためです。
また、腸活で期待できる効果には便通改善・ダイエット効果・免疫力アップ・アンチエイジング効果などがあります。
納豆の効果を最大限に生かすには、夕食時に常温に戻した状態で熱々のご飯に乗せずに食べる方法がおすすめです。
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この記事を書いた人
秋山 祖久医師
国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。