内視鏡医師の知識シリーズ
ENDOSCOPIST DOCTOR'S KNOWLEDGE SERIES

大腸カメラ検査の素朴な疑問に答えます

大腸カメラ検査とは、先端にカメラが内蔵された内視鏡を肛門から挿入し、大腸、及び小腸の一部を観察することができる検査です。いきなり大腸カメラを肛門から挿入しても、便が残っているためカメラの挿入、および大腸内の観察ができませんので、検査の前日から下剤や洗腸剤を飲んで大腸の中を綺麗にしておく必要があります。
検査中は、大腸の中を詳細に観察し、病変を発見するだけでなく、腫瘍を見つけたら生検鉗子を用いて腫瘍の一部を採取して病理検査に提出したり、ポリープを見つけたらそのままスネアなどを用いて切除したりすることも可能です。検査時間の目安は15分から20分程度です。
大腸カメラ検査は、施行医の技術に左右される検査であり、未熟な医師が行うと、痛みを伴ったり、大腸の一番奥まで挿入できずに途中で検査を断念したりすることもありますので、熟練した内視鏡医が行う必要があります。


さて、このような大腸カメラ検査ですが、一生に一度は必ず受けなければいけない検査とまで言われるようになりました。それにはきちんとした理由があります。

それは、食生活の欧米化に伴い、男女ともに大腸がんが急増しているからです。
部位別がん死亡率の統計によると、大腸がんは男性で第3位、女性で第1位です(2018年:国立がん研究センターより)。

これが、2025年には男女ともに部位別がん死亡率第1位になると言われています。
こういう背景があり、大腸カメラ検査についてクリニックへの問い合わせも非常に多くなっております。

そこで今回は、特に問い合わせの多かった質問に対して答えていきたいと思います。

大腸カメラ検査を受けたいのですが、保険診療、自費診療のどちらで受けたら良いですか?

日本では現在、国民皆保険制度となっており、患者さんは、医療費の一部のみ(1割〜3割)を支払うことで全国どこででも同水準の医療が受けられるようになっています。
ただこれは、何らかの症状があったり、病気で治療が必要な方のみが対象となりますので注意が必要です。

それでは、当院の診療において、どんなケースが保険診療になるか、自費診療になるか、例を挙げて説明します。

保険診療での大腸カメラ検査が可能なケース

・健康診断の便潜血検査で陽性となり、精密検査を受けるように指示された。
・下痢や便秘がずっと続いており、腹痛や腹部膨満などがあって困っている。
・排便時に血液が混じっていたり、血便が出ている。
・以前、大腸ポリープを切除したことがあり、定期的に検査を受けるように指示されている。
・潰瘍性大腸炎で治療中であり、定期的に検査を受けるように指示されている。
・過敏性腸症候群で治療中であり、定期的に検査を受けるように指示されている。

自費診療での内視鏡検査となるケース

・特に自覚症状はないが、年齢的にも大腸カメラ検査を受けておきたい。
・特に自覚症状はないが、家族に勧められ大腸カメラ検査を受けることにした。
・家族に胃がんや大腸がんがいるので心配である。
・自費診療での内視鏡検査を希望している。


このような感じです。
最終的には主治医の判断になりますので、相談していただければと思います。

仕事が忙しいから胃カメラ、大腸カメラを同じ日に終わらせたいのですが、可能でしょうか?

福岡県では、保険診療で内視鏡検査を受ける場合、胃カメラ、大腸カメラを同じ日に行うことは原則的にできないようになっています。関東では保険診療で同日に胃カメラ、大腸カメラを受けることができるので、地域によって決まっていると考えられます。

ただし福岡県でも、自費診療で胃カメラ、大腸カメラ検査を行えば、同日にまとめて検査を受けることが可能です。自費診療ですので、症状があるなしに関わらず受けることができます。しかも自費診療の金額は、病院で自由に決めることができます。

福岡天神内視鏡クリニックでは、「同日内視鏡ドック」というプランを準備しております。

「同日内視鏡ドック」とは、胃カメラ、大腸カメラを同じ日にまとめて行う、自費診療の検査です。ウトウトと眠っている間に、約30分程度で胃カメラ、大腸カメラが一度に終了します。
ここで、「同日内視鏡ドック」のメリットについて説明します。

1回の来院で胃カメラ、大腸カメラが終了します。

保険診療で胃カメラ、大腸カメラを行う場合、事前診察を含め、4回は来院する必要がありますが、同日内視鏡ドックでは、大腸カメラ用の下剤をご自宅へ郵送しますので、検査日にのみ来院するだけです。
日頃忙しくてなかなか内視鏡検査を受けられない方にお勧めです。

大腸ポリープ切除の場合、保険診療に切り替えて行います。

自費診療の検査になりますので、胃カメラは観察のみとなります。
大腸カメラの場合は、大腸ポリープを発見した場合、大腸カメラを保険診療に自動的に切り替えて切除することが可能です。
ご予約の際、大腸ポリープ切除希望の有無をお聞きします。
大腸がんは、その8割が大腸ポリープから成長したものですので、大腸ポリープ切除をお勧めします。

約4万円で胃カメラ、大腸カメラ検査ができます。

検査代金は、胃カメラ、大腸カメラ共に観察のみで終了した場合、39,600円です。
大腸カメラ検査で、大腸ポリープを切除した場合は
胃カメラ検査16,500円+大腸ポリープ切除代で計算します。
大腸ポリープ切除の支払い金額はポリープを切除した数により18,000円から24,000円程度と変動します。
つまり、大腸ポリープを切除してもしなくても、総支払い金額は約4万円程度で検査ができるように設定しております。


参考までに、胃カメラ、大腸カメラを保険診療で行った場合、
事前診察、胃カメラの検査代金、胃カメラの生検検査代、大腸カメラの検査代金で計算すると支払い金額は約25,000円程度です。
これに加え、大腸ポリープ切除などの処置を行った場合、支払い金額は約40,000円程度かかります。

つまり、大腸ポリープ切除を行った場合、保険診療でも同日内視鏡ドックでも支払う金額は4万円前後でほぼ同じ金額となります。

また、事前のご入金として、下剤郵送代3,300円と、検査予約料3,300円の合計6,600円を事前にお支払いしていただきます。下剤郵送後にキャンセルされた場合、返金はできませんのでご了承ください。
予約日の変更は、6診療日前までにお願いします。それ以降の予約日変更の場合、再度3,300円の検査予約料をお支払いしていただく形になりますのでご注意ください。
キャンセルなく検査を行った場合、あるいは6診療日前までに予約変更のご連絡をいただいた方には、検査当日に検査予約料3,300円を現金で返金いたします。

いかがでしょうか。
興味がある方は、下記URLをクリックしてご覧ください。
<同日内視鏡ドッグについて>
https://www.fukuoka-tenjin-naishikyo.com/day/

大腸カメラ検査は、「痛くて恥ずかしい検査」というイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?

大腸カメラ検査は、昔からある内視鏡検査なのですが、「苦しくて辛い検査」「肛門からカメラを挿入するので恥ずかしい」というイメージは誰しも持っていると思います。
一昔前までは実際にそういう検査でした。私も若い頃に大腸カメラ検査を受けた経験がありますが、あまりにも痛くて、そして恥ずかしくて、二度としたくないと思ったものです。

しかしながら現在では、軽い鎮静剤を用いてウトウトと眠った状態で検査を受けることができますので、目が覚めた頃には検査が終了しています。
さらに、消化器内視鏡医の内視鏡技術は以前と比べ格段に上がっており、さらに内視鏡器具も、以前より細く、使いやすくなっております。
これらにより、以前よりもはるかに楽に検査を受けることができるようになり、かつ恥ずかしい思いをすることなく検査を受けることが可能となりました。


いかがだったでしょうか?
今まで一度も大腸カメラ検査を受けたことがない方、過去に大腸カメラ検査を受けたことがあり、辛い思いをしてトラウマになっている方、ぜひ一度大腸カメラ検査を受けてみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いた人

秋山 祖久医師

国立長崎大学医学部卒業。
長崎大学医学部付属病院・大分県立病院など多くの総合病院で多数の消化器内視鏡検査・治療を習得。2018年11月より福岡天神内視鏡クリニック勤務。